Magic Leapという会社が昨年2014年末あたりから急に話題となっている。LinkedInのプロフィールによれば2011年設立とわずか4年程度のスタートアップだが、これまではごく小規模でのステルスモード運営を行っており世間で知られることはなかった。ところがGoogleを中心とした投資家らから5億4200万ドルの資金調達に成功すると一気に注目を集め、今年3月にはTEDでのCEO講演を急にキャンセルする一方でコンセプトビデオをYouTubeに公開するなど、活動実体はいまだほとんどが謎ながらも話題を呼んでいる。このMagic Leapとはどのような会社なのだろうか。
公開されたデモ動画からわかること
まずは、TEDの出演キャンセル直後に公開されたデモ動画に関する話題をチェックしてみてほしい。
画面上に次々とツールボックスが出現してメールチェック等がAR (拡張現実)のインターフェイスの中で行えるほか、画面上に突然出現した敵を手持ちの武器を使って迎撃するゲームを楽しめたりと、ARをフルに活用した技術であることがわかる。
2011年スタートの企業
ちょうど、先日Microsoftが公開して話題となった「Microsoft HoloLens」を想像してもらうといいだろう。前述のように、Magic Leapは米フロリダ州ダニア(Dania)に拠点を置く2011年設立のスタートアップ企業で、住所や従業員構成、業務内容や技術など、そのほとんどを秘密の"ステルスモード"として活動を続けてきた。
転機となったのはGoogleを主体とする投資家からの5億4200万ドルの資金調達に成功したニュースが2014年10月に話題となったことで、同件を報じているTechCrunchがいうように「軽量のウェアラブルデバイス」で現実と仮想空間の境を曖昧にする技術を評価されての快挙だった。 Magic Leapの活動の一端は同社の公式ページでもうかがえるほか、先ほどの公開動画である程度のコンセプトを把握できる。ただ、そもそもMagic Leapのこうしたデモでみられる光景がどのように実現され、ユーザーが実際にどのように体験できるのかはまったくわからない。