新たな会員制サイトを構築

ゲームアプリの開発のほか、両社は新たな会員制サイトも構築。現在任天堂が提供している「クラブニンテンドー」を置き換える形となり、「複数デバイスを対象にして、複数のデバイスの架け橋になる」(岩田社長)サービスを提供する。スマホゲームからゲーム専用機に誘導したり、一方のゲームで遊んだデータをもう一方で活用する、といったサービスを想定しているようだが、現時点で詳細は明らかにされなかった。

単に個別のゲームサイトではないサービスになるようで、今年秋のスタートに向けて開発を行っていく。運営は任天堂が中心となるが、これもバックエンド側をDeNAが担うことになるようだ。

複数のデバイスをつなぎ、ゲーム専用機への架け橋を狙う

さらに、両社はそれぞれの株式を第三者割当の形で取得し、資本提携も行う。中長期的な視点からスマホゲームビジネスを開発・運営していくためには資本提携が重要という判断で、一過性の提携ではないという点を両社は強調する。DeNAにとっては任天堂が10%の株式を保有する第2位の大株主となるが、「お互いの企業価値を向上させるための取り組みを是々非々で取り組んでいく」(守安社長)という。

両社長の出会いは2010年6月で、当初から守安社長が任天堂IPをMobageに提供できないかとアプローチしていたが、岩田社長はスマホゲームに対して慎重だったため、その時は実現はしなかった。しかし、その後もDeNA側が「繰り返し根気でアタック」(岩田社長)してきて、岩田社長がスマホゲームへの展望を持てたことで提携に繋がった。

スマホゲームの共同開発だけなら他社の選択肢もありえたが、会員制サイトの開発・運営も含めてDeNA側の協力体制が十分に整っているという判断もあったようだ。