オンデマンドカラーラベル市場促進のための各種の施策も

続いて、エプソン販売の細川 雅弘氏がColorWorksの販売戦略について説明した。まず「カラープリンタは高い」というイメージ払しょくのため、C7500シリーズの発売とともに従来製品の価格を見直す。オープンプライスの従来機(3製品)に標準価格を設定して、価格を前面に出していく。価格改定は2015年4月から。

エプソン販売 特機営業本部 本部長 細川雅弘氏

「高い」というイメージ払しょくのために4月から価格改定を行う。例えば、従来モデルの「C3500」は198,000円にする

また、元々フルカラーが当たり前の商品ラベルだけでなく、プレ印刷+モノクロの利用が多かった情報ラベルをフルカラーオンデマンドに、そしてモノクロ主体の識別ラベルのカラー化を促進する。C7500シリーズを市場投入によって、従来のエプソン製品では速度面で問題のあった業種にも対応できるとした。

オンデマンドデジタルカラーラベル市場の開拓を行うために様々な施策を行う

C7500シリーズの投入で、製造・食品業界のニーズにも応えられると期待している

従来のC3500と、新しいC7500シリーズの住み分け。高アイテム数、高枚数はC7500シリーズ、少ない規模はC3500がまかなう

加えて、2014年8月から行ったC3500のモニターキャンペーンを紹介し、そこで出てきた課題と解決のための施策を紹介した。100件のモニターでまず出てきた意見は、自社でカラーラベルを作れることを知らなかったり、印字メディアの選択肢が少なかったりすること。そして、どうやってラベルを作るか分からないという課題。

そこで「認知度アップ」「提供ラベル種拡大」「後加工機の提案」「コンサルティング」という4つの施策を行う。認知度アップに関してはワークショップや展示会への積極参加、ラベルに関しては1cm刻みの全面ラベルを含む31アイテムを追加、後加工はメーカー製品の提案、コンサルティングはWebサイト「MyEPSON」を利用した簡単印字ソフト、テンプレート提供と印刷業界とのビジネスマッチングを用意する。

C3500を100件モニター貸出をするキャンペーンを行ったという。応募の2/3がC7500の販売ターゲットとなる製造・食品製造加工業者だった

このキャンペーンから「カラーラベルプリンタを内製できると知らない」、「どうやってカラーラベルプリンタを使いこなせるかわからない」という課題が浮き彫りに

そこでカラーラベルプリント市場を拡大するために4つの施策を行う

まず認知度を上げるためにラベル作成のワークショップセミナーを開催し、各種展示会にも積極的に参加する

欲しいラベル紙がない、特注では高いという要望に応えるために和紙や合成紙、丸・楕円ラベルや6/7/8/9/10cm幅の全面ラベルや和紙ラベルをC3500向けに提供する

ラベル製造だけでなく、後加工機メーカー(ソルテック工業)とともに提案する

さらにColorWorksユーザーとSurePressユーザーを結びつけるビジネスマッチングを4月から提供

エプソンの会員制webサービス「MyEPSON」に登録したColorWorksユーザーは、各種のサービスを無償で受けることができる

web上で編集可能な簡単ラベル作成やラベル作成に便利なコンテンツ(1000種類以上を予定)を提供し、気軽にラベル作成を可能とする

同様に大量作成に関してはSurePressユーザーを紹介して営業の手伝いを行うという

これらの施策と新製品投入による新業種へのアプローチを含め、来年以降65%の業界シェアを継続して確保。今後3年間における、C7500シリーズの販売台数の目標を1,400台とした。

国内の市場は2014年実績で2,302台。そのうちの52%がエプソンとのこと。2015年の市場予測は3,000台で、そのうち65%のシェアを目指す。2017年までに、C7500シリーズを1,400台販売することを目標に掲げる