ファンクションキーを活用

本体左側には複数のファンクションキーが付いており、取り消しや保存、ブラシサイズの変更、手のひらツールなど、基本的な操作を登録することができます。よく使う機能をワンタップで呼び出せて便利です。「Cintiq 21ux」を使用している時、ショートカットキーは基本的にPCのキーボードを使って入力していましたが、本機はファンクションキーを活用するとずっと使いやすくなりました。

薔薇の絵の制作過程

上段左上から描き始め、下段右下で完成

ファンクションキーの設定は自分好みにカスタマイズできますが、私は押しやすい下キーに最もよく使う「スクロール」、右キーにその次に使う「ブラシサイズの変更」を設定。3本指タッチでラジアルメニュー表示、4本指左右スワイプでアプリ切り替えなどを配置しました。(ファンクションキーを)きちんと使ったことがなかったので最初は少し戸惑いましたが、いちいちメニューを選ぶ手間が省けて作業がスムーズに進められました。

また、「Cintiq Companion2」が「Cintiq 21UX」と大きく違う点として、タッチパネルに対応している点があります。いちいちツールを選ばなくても、2本の指で画面を広げてズームできるのは便利でした。指のタッチとペン先は別物と認識されているようで、ズームしようとしたら誤って色が付いてしまった、ということがありません。こうしたミスタッチ、iPadではまれにやってしまいます…。

Photoshopを用いた作業中の画面

デスクトップモードについて

最後に、旧機種の「Cintiq Companion」(Windows8版)にはなかった、デスクトップモードを試してみました。この機能は、いわゆる通常の「液晶ペンタブレット」の使い方を指し、付属の専用ケーブルをPCにつなげると、PCの画面がCintiq側にも投影されます。ケーブルをつなぐだけで、Windows 8.1による稼働からすぐさま切り替わり、スムーズに使うことができました。

総じて、慣れ親しんだ「Cintiq 21ux」と比較しながらの試用となりましたが、「Cintiq Companion 2」は美しい画面で、タッチ操作を用いながら作業できるのが大変便利でした。また、持ち歩きが可能で、数時間程度であれば電源がない状態でもこれ1台で作業が行える、大型機とはまた異なる取り回しの良さも魅力です。これから液晶ペンタブレットの導入を考えている人、また大型機の次に購入する2台目として、活躍の場面は多い頼れるマシンだと思います。

PC側の画面を液晶ペンタブレット側に表示する「デスクトップモード」

スタンドを使わず、スケッチブックのような状態での描画も試してみた