ピクセラは3月9日、ゴルフスイング改善ツール「Plane Analyzer Plus」を発表した。同製品はゴルフクラブのグリップエンドに挿し込み、Bluetoothでスマートフォンやタブレットと接続すると、スイングするだけでインパクト前後を録画して専用アプリでスイングをチェックできるという製品だ。発表会には、製品開発にも関わったティーチングプロの永井延宏氏、およびドラコンプロの稲津暢氏が登壇し、トークショーと試打を行った。
「スイングをどう改善すればいいのかわからない」
同製品を開発したピクセラは、映像処理関連の技術をベースに、AV機器やパソコン・モバイル向け周辺機器などを製品化している。2011年には自社の開発力を活かしてゴルフのスイング撮影アプリ「PLANe ANalyzer」をリリース。今回発表となったPlane Analyzer Plusはその後継モデルとなる。
ピクセラ 営業本部長の神田氏によると、前モデルではユーザーから良好な反響を得られたものの、「インパクト音を検知して自動でビデオ撮影する機能は便利だが、検出の感度が良すぎて他人の音にも反応してしまう」といった意見も寄せられたという。こうしたユーザーの声を取り入れて新開発されたのがPlane Analyzer Plusだ。前モデルで好評だった自動撮影機能などは踏襲しつつ、新たにインパクトを自動検出するセンサーを取り入れ、自動撮影機能の精度を大幅に向上させた。
アマチュアプレーヤーからは「スイングを撮影しても何を確認するのかわからない」「計測数値を見ても何を改善すればいいかわからない」といった声も寄せられているといい、神田氏は「正しい練習ができていないのでは」と分析する。
そこで同社ではティーチングプロである永井延宏氏の協力のもと、「スイングを確認して自分のフォームを知り、問題点を把握。そこから正しいスイングを繰り返して身体で覚える」という流れを理想的な練習のステップとして定義。各ステップで必要な機能をPlane Analyzer Plusで提供することで、より効果的にサポートすることを目指したという。
インパクトを自動検出して録画をスタート
使い方はシンプルで、Plane Analyzer Plusをゴルフクラブのグリップエンドに挿し込み、Bluetoothでスマートフォンやタブレットと接続する。専用アプリ「Plane Analyzer Plus」を起動し、スマートフォンを適当な場所にセット。カメラに自分自身を映したら、あとは自分のタイミングでスイングするだけだ。インパクトをPlane Analyzer Plusが自動検出し、スイングの前後約1~2秒間を記録する。撮影するために録画ボタンや停止ボタンを押す必要がなく、いちいちスマートフォンまで往復しなくていいのがメリットだ。本体の全長はわずか5cm弱(グリップエンド挿し込み時は3cm弱)で重量は約10gと非常にコンパクト。「この大きさならスイング時にも違和感はない」(神田氏)という。
撮影した動画は通常再生のほか、スワイプ動作での早送りと巻き戻しに対応。テイクバックからフィニッシュまでのヘッドの動きを解析して3D映像で表示することもでき、ヘッドスピード、スイング起動、フェース角、アタック角の4項目を数値表示してくれる。2つのスイングを重ね合わせて同時に再生することもできるので、うまくいったときの動きとそうでないときの動きのちがいを比較することも簡単だ。
さらに、画面上に自由に線を引き、軸のブレやシャフトの傾きをチェックできる機能も搭載。詳しい解説については、アプリ内に永井プロによるガイドが収録されているので、線の引き方や意味がわからなくても問題ない。撮影した動画はデバイス内にも保存されるため、シェアも可能だ。テレビなど大きなディスプレイで見るといった活用もできる。