高負荷タイトルでもフルHD、最高画質で30fpsを余裕で超える

では、パフォーマンスを見てみたいところだが、その前に今回のテスト環境は以下の通り。

CPU Intel Core i7-4790K (4GHz)
M/B MSI Z97M GAMING
メモリ DDR3-1600 16GB(8GB×2)
ストレージ 256GB SSD(ADATA Premier Pro SP900 M.2 2242/SATA3接続)
電源 550W 80PLUS Platinum(BULL-MAX PLATINUM KT-AP550AXP)
OS Windows 8.1 Pro Update 64bit

3DMarkのスコアは、Ice Storm、Cloud Gateは十分な値であり、Fire Strikeは7000ポイント目前だ。FIRESTORMでオーバークロックすると7000ポイントを超えてくる。ハイエンドGPUのGeForce GTX 980と比較するとFire Strikeで4500ポイントほど(スコアは11500ポイント前後)開きがあるが、アッパーミドルGPUでこれだけ出れば十分と言える。

3DMark

ハイエンドGPUの目指すところはWQHD(2560×1440ドット)などフルHD超における最高画質、60fps超という世界なので、求めるところも価格帯も異なる。アッパーミドルクラスとなると、手頃な価格で重いFPSタイトルをフルHD、最高画質で30~60fps程度が目安となる。

ではZotac GeForce GTX 960 AMP EditionがFPSタイトルでどのくらいのフレームレートを出すのだろうかを確認しよう。検証に用いたのは現在でも比較的重いFPSタイトルであるバトルフィールド4だ。用いたシーンはキャンペーンのミッション6「TASHGAR」の冒頭シーン。自動進行するシーンで1分間のフレームレートをFrapsから計測した。

Battlefield 4

フルHDでの計測結果は最高画質で49.572fps、高画質で77.692fps、中画質で110.306fpsだった。最高画質では60fpsを超えていないが、30fps以上で安定しているため、プレイ自体はそれなりに快適だ。

オーバークロックでは最高画質で2fps程度向上している。快適度もちょっぴり向上といったところだが、60fpsを満たすにはまだ遠い。60fpsをどうしても満たしたいのであれば、画質設定をひとつ落として楽しむのがよいだろう。あるいは、もう少し軽量なタイトルであれば、60fpsを最高画質で楽しめるものもある。

一方、軽量タイトルの例として、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編のスコアも紹介しよう。こちらはフルHD、最高品質設定で88.707fpsだった。こちらは30fpsで十分なタイトルに対し60fpsを大幅に上回るため、かなり快適だ。

そこで、有り余るパワーをNVIDIA「DSR」に利用し画質を向上させることも有望な選択肢となってくる。DSRはディスプレイパネルの限界を超える解像度で一度レンダリングし、これをディスプレイパネルの最大解像度までダウンサンプリングする仕組みだ。

より高い解像度でレンダリングすれば、細部がより正確に描かれる。それを基にダウンサンプリングすれば、通常の解像度でかすれてしまうような細部が、しっかりと描写できるというのがNVIDIAの主張だ。

画質に関しては、正確に同じシーンをキャプチャすることが難しいので、可能であれば実機、あるいは店頭で確認してほしい。ここでは、DSRを有効化する手順と、DSRを適用した際のパフォーマンスとのトレードオフ具合について説明したい。