さらにAndroid Payについての質問に対しては、「今年はモバイル決済の重要な年」とPichai氏。その中でAndroid Payは「プラットフォームのアプローチ」だとする。つまり、Android PayはAndroidにおけるAPI層なのだという。

Android Payの存在に関わらず、端末ベンダーなどは決済機能を端末に搭載でき、Android Pay APIに接続することもできる。Google Walletは、Android Payを利用した実装の一つで、これと同様に決済サービスを導入してもいいし、独自に実装することも可能のようだ。そのため、Pichai氏はサムスンがGALAXY S6と同時に発表したSamsung Payとも競合しない、と話す。

さらに中国メーカーと中国市場におけるAndroidの急成長にも関わらず、中国国内でGoogleサービスが利用できない点について問われたPichai氏は、中国のOEMメーカーやパートナーから中国国内でのGoogle Playについて要望が多いと指摘。中国でのアプリマーケットではマルウェアも、それに伴う問題も多く、公式のマーケットであるGoogle Playが求められているという。

そのため、Google Playの提供が可能になるように努力を続けているといい、「2015年に提供が可能になることを望んでいる」と話している。

Pichai氏はキーノートの中でAndroidの拡大に触れ、すでに8割のスマートフォンがAndroidを採用し、世界中に拡大するために新興国向けに「Android One」を提供。Androidはスマートフォン、タブレットだけでなく時計、テレビ、自動車と領域も拡大。これを実現するために多くのパートナーと協力している点をアピールしている。

フォームファクターが拡大するAndroid

Androidで協業するパートナー。ドコモや富士通、京セラなどの名前も見える