カメラの利用頻度がさらにアップ

iPhone 6 PlusではiPhone史上初めて、光学手ぶれ補正機能が採用された。手ぶれ補正のないiPhone 6と比較すると、光学手ぶれ補正があるのとないのでは、特に夜間や暗所での仕上がりが大きく違う。筆者は取材でもiPhoneで撮影してしまうことが多いのだが、比較的暗い発表会場でもほとんど手ぶれすることなく、かなり明るく撮れる。この光学手ぶれ補正機構のせいでPlusはレンズ部が出っ張っているが、ケースを付けてしまえばまったく気にならないので、トータルではメリットのほうが上回っていると感じている。

単純に暗所での撮影性能だけを見れば、国産のスマートフォン、特にXperiaなどはiPhoneよりさらに明るく撮れる。とはいえ、個人的には夜景には夜らしい風情があってほしいので、あまり明るく撮れすぎるのも考えものだ。今のiPhone 6 Plusの暗所性能は、欲をいえばもう少し高めてほしいところではあるが、現状でも十分満足いくレベルだ。

iPhone 6(左)と6 Plus(中央)はシャッター速度にして2段分(1/15秒と1/4秒)の違いがあるが、1/4秒のPlusでも手ぶれはほとんど確認できない。Xperia Z2(右)は最高でISO4000相当(iPhone 6はISO1000、6 Plusは500まで)まで増感して非常に明るく撮れるが、逆に明るすぎて夜景感が出なくなることもある

また、像面位相差オートフォーカスの採用により、合焦速度が非常に速いのもいい。もともとiPhoneのカメラ機能は、すぐ取り出せてサッと撮れるのが魅力だったが、軽快さという点ではスマートフォン、いやデジタルカメラ全体で見てもかなり高いレベルにあると言えるのではないだろうか。取材にはデジタル一眼やコンパクトデジカメも持参しているが、iPhone 6 Plusだけで済ませてしまうことも多い。iPhone 6 PlusのカメラがiPhone史上最高の性能であるのは間違いなく、毎日、iPhoneで撮影しない機会はないというほどの利用頻度だ。

欲を言えば光学ズームもほしいところだが、それで今の軽快さが失われるのも考えもの。今は取材用に、iPhoneと連動できる(できればリモート撮影もできる)高倍率ズーム付きのコンパクトデジカメの導入を検討中だが、それでもきっとiPhone 6 Plusがメインのカメラになってしまいそうだ。