最後にベンチマークを使って性能をチェックしていこう。使用したのは、総合ベンチマークソフト「PCMark 8」(Home accelerated)と定番の3Dベンチマーク「3DMark」のほか、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」、「MHFベンチマーク【大討伐】」、「CrystalDiskMark」の5種類。

結果は、モバイル向けのGPUをベースにしていることを考えれば十分に高い数値だ。フルHD解像度でどのゲームでも最高品質で遊べるかというと多少の疑問はあるものの、グラフィック設定などを調整すれば、多くのタイトルで不満なく遊べるスコアとなっている。ストレージは2.5インチのHDDとしては普通の性能で、SSDに比べるとかなり落ちてしまう。

ベンチマークを走らせた高負荷時の状況で特筆すべき点は、静音性の高さだ。小型PCの場合は内部スペースが狭く、冷却力の確保が難しいため、高負荷になると騒音が大きくなる製品もあるが、本機のファンの音はうるさいというレベルではなく、十分静かに感じた。この駆動音の静かさは、多くの人が満足できるのではないだろうか。

このほか、ワットチェッカーを使って消費電力も測定した。アイドル時で約19W、高負荷(3DMark動作時)で約78Wだった。PS4が高負荷時に100Wを超えることも珍しくないことを考えると、最新のゲームコンソールとして低消費電力といってもいいだろう。

PCMark 8 Home accelerated

3DMark

■ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編
1280×720ドット 標準品質(デスクトップPC) 18161
1280×720ドット 最高品質 10768
1920×1080ドット 標準品質(デスクトップPC) 12007
1920×1080ドット 最高品質 5894
■MHFベンチマーク【大討伐】
1280×720ドット 16439
1920×1080ドット 8583

CrystalDiskMark 3.0.3

まとめ

ALIENWARE Alphaは、小型でパワフル、メンテナンス性も高く、騒音も低め。ゲームコンソールとしてはもちろん、コンパクトなデスクトップPCとしても高い完成度を持っている。普通のPCとして使いたい場合、Alpha UIから毎回メニューから「デスクトップにアクセス」を選択しなければいけない手間はあるものの、ゲームコンソールとしても、PCとしても使えるのは大きな強み。Alpha UIやSteamとの連携には改良が必要と感じる部分もあるが、とても面白い存在であるのは間違いない。リビングにもパソコンデスクにも置きたくなる一台だ。

■[製品名] ALIENWARE Alpha プラチナ 主な仕様 [CPU] Intel Core i7-4765T (2GHz) [メモリ] DDR3 1600 8GB (4GB×2) [グラフィックス] 独自カスタマイズ版 NVIDIA GeForce GTX 860M 2GB GDDR5 [ストレージ] 2TB HDD [光学ドライブ] なし [サイズ/重量] W203.2×D203.2×H76.2mm/3.6kg [OS] Windows 8.1 64bit [直販価格] 104,800円(税別・送料込み