3つのグレードをラインナップ -発売は3月上旬
新しい「SONAR」シリーズは、9種類のエフェクトを含むProChannelやAddictive Drums 2 Producer Bundleなど多様なプラグインをバンドルした最上位グレード「SONAR PLATINUM」、マスタリングやサラウンドに対応したスタンダードグレード「SONAR PROFESSIONAL」、必要なプラグインや機能を厳選したエントリーグレード「SONAR ARTIST」の3つのグレードがラインナップされる。
価格はオープンプライス(通常版の市場想定売価はPLATINUM 6万1,111円、Professional 2万7,777円、Artist 1万4,444円、いずれも税別)となっている。また、教育機関、学生、教育機関の関係者向けのアカデミック版が特別価格(オープン価格。市場想定売価 はPLATINUM 4万3,333円、PROFESSIONAL 1万7,777円)で提供されるとのことだ。発売予定日は、旧バージョンからのアップグレード版が2月下旬(ダウンロード販売)、通常版は3月上旬となっている。
ボーカルトラックを同期する「VocalSync」など新機能も充実
続いて、プロダクトスペシャリストのダン・ゴンザレス氏による「SONAR」の新機能についての解説となった。最大の目玉である「DSDファイルのインポート/エクスポート」への対応については、DSDレコーダーを手がけるTASCAM開発陣の協力により、高音質なファイル変換を実現したもので、DSDファイルをPCMに変換して編集し、DSDファイルとして書き出すことが可能となった。
次に、複数にわたるボーカルトラックを素早く同期する「VocalSync」機能について、デモを交えて解説。同機能はクリップの分割や移動を行うことなくタイミングを修正できるもので、ガイドとなるトラックを指定したあとノブを回して「レンダリング」ボタンをクリックするだけで、ズレているボーカルのタイミングを自動的に合わせることが可能だ。
次に紹介されたのは、ソフトの操作性を向上させる「コントロールバー」。ウインドウ上部に並ぶモジュールを簡単に追加、表示、整理でき、5段階にサイズを切り替えることが可能。すべてのモジュールを「最小化」すると、モジュールにマウスを合わせるだけで設定画面がポップアップするほか、「オート」ではドラッグでリサイズすることでモジュールのサイズがダイナミックに切り替わるという。
続いて、デジタルミキサーの"シーンメモリー"のようにクリックひとつでミキシングを簡単に切り替えて比較できる「Mix Recall」が紹介された。これは、ミキシングを複数保存することで、異なるエフェクト、バスプロセスの比較試聴を簡単に行える機能で、異なるプラグイン音源やエフェクトを差し替えて比較したり、異なるミックスをまとめて書き出すという作業を同じプロジェクト内で行うことが可能となっている。
さまざまなプラグインがバンドル
そして、前バージョンの最上位グレード「SONAR X3 Producer」にバンドルされていた、単体音源としても人気の高いドラム音源「Addictive Drums 2」が、今回はスタンダードグレード「SONAR PROFESSIONAL」にもバンドルされた。さらに最上位グレードの「SONAR PLATINUM」では「ADpak」、「MIDIpak」、「Kitpeice Pak」の中から好きなドラムキットを3つ選択してダウンロードでき、スタンダードグレードの「SONAR PROFESSIONAL」は1種類だけダウンロードできるということだ。さらに、MIDIをオーディオ素材のように扱えるタイムストレッチ機能(400%まで)を搭載した「エンハンスメントピアノロールビュー」と、選択した範囲のフレーズを自在に貼り付けられる「パターンツール」が新たに搭載され、MIDIフレーズ編集の作業効率が飛躍的に向上している。
このほか、Overloudのテクノロジーをベースにした「ProChannel」専用の空間系エフェクト「REmatrix solo」が搭載され、代表的な100種以上のインパルスレスポンス(IR)プリセットを用意。さらに、前バージョン「SONAR X3」にもバンドルされていた、サンプラーの「D-PRO」、シンセサイザーの「Rapture」、ボーカルのピッチ補正「Melodyne Essential」、電子ピアノを再現「Lounge Lizard SONAR」、リアルなアコースティックギター「Strum Acoustic SONAR」、あるいは「Blue Tube Studio Mixing Suite」や「Session Drummer 3」、「BREVERB」など、さまざまなプラグインも継続してバンドルされるということだ。
なお、3つのラインナップの各グレードごとに搭載されている機能やバンドルプラグインの相違点については、こちらの製品ページや機能比較表で確認してほしい。