VAIO Fit 13Aにそっくり? 外観チェック

さて前述のとおり、新しいVAIO Zは2-in-1スタイルのモバイルノートとして生まれ変わった。だがその外観からは、これまでのVAIO Zシリーズが感じさせてくれたような驚きはない。なぜなら、新しいVAIO Zの見た目は2013年にソニーから発売された「VAIO Fit 13A」にそっくりだからだ。

新しいVAIO Z(写真左)とソニーの2013年秋冬モデル「VAIO Fit 13A」(写真右)

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天板の中央にある横方向のラインは、液晶ディスプレイを回転させる「マルチフリップヒンジ」によるもの。VAIO Fit Aシリーズの特徴とされていた変形機構とまったく同じだ。

VAIO Zの変形機構。標準的なクラムシェル型の「キーボードモード」から天板中央にある「マルチフリップヒンジ」を軸として、液晶ディスプレイを折り込むようにして後方へ回転させると「ビューモード」となる。そこからさらに天板を閉じた状態が「タブレットモード」だ

ただし見た目は同じでも、細かな部分が改良されている。まずVAIO Zの本体サイズは幅324.2×奥行き215.3×高さ15~16.8mmで、重量は約1.34kgだ。VAIO Fit 13Aのサイズが幅325.4×奥行き223.4×高さ14.3~17.9mmで重量が約1.31kgであることを考えると、フットプリント(接地面積)はわずかに縮小(面積比で約4%)した上に、最厚部の高さが0.9mm薄くなっている。

重量は30g重くなっているが、体感的には変わらないと言っていい。インタフェースの構成は変わらないが、配置が微妙に異なっている。これはおそらく、マザーボードの変更によるものだろう。

高さは最薄部で約15mm、最厚部で16.8mm。右側面にはUSB3.0端子×2と電源ボタンが配置されている

左側面には電源コネクタ、HDMI端子、ヘッドホン//マイク兼用端子、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロットと並ぶ

重量は実測で1.33kgだった

天板とパームレストには、削り出し風のアルミ素材が使われている。ちょっと驚いたのは、指紋や油脂による汚れがほとんど目立たない点だ。たとえわずかについたとしても、指先で軽く触る程度で目立たなくなる。また底面部分の素材には軽くて剛性の高いUDカーボンが使われている。VAIO Proシリーズや前モデルのVAIO Zでも使われているものと同じものだ。

アルミ素材を使用した天板には、「VAIO」のロゴが刻まれている。エッジ部分だけ光沢のあるシルバーで加工された凝ったデザインだ

底面には軽くて丈夫なUDカーボンを使用。アルミ素材との組み合わせによって、高い剛性を実現している

VAIO Zは見た目こそVAIO Fit 13Aにそっくりではあるが、細部の完成度はかなり向上している。だがインパクトのある新しい要素が欲しかったというのも正直な感想だ。