Touch IDによる操作の多彩化

Appleは指紋センサーTouch IDをiPhone 5sから搭載し、現在はiPhone 6、iPhone 6 Plus、iPad Air 2、iPad mini 3に搭載した。ロック解除からApp Store/iTunes Storeのパスワード認証、アプリのロック解除、Apple Payなどに利用できる仕組みだ。

最新の特許でAppleは、Touch IDの指紋データをクラウド管理する手法とともに、Touch IDを活用した新しい操作方法についても特許を出願している。この特許文書によると、Touch IDの表面を上下左右になぞる動作や、指をその場で回転(ピボット)させる動作についてのイラストが描かれている。

Touch IDの表面を上下左右になぞり動作させる(出展:USPTOより)

例えば、Touch IDに指を乗せて、そのまま指を下方向に動かす、という動作が認識できるようになることを意味する。もしこれらが連続的に認識できれば、ホームボタンを十字キー、あるいはジョイスティックのように利用できるかもしれない。

指を離さず、上下左右に動かすことによって、どちらかの方向を押し続けるという操作方法が可能になるからだ。これはゲームにとって非常に大きな進歩になる。

もう一つのイラストには、ホームボタンに指を乗せたまま回転させ、ちょうどダイヤルを回すような動作の認識を行えるようにする様子が描かれている。Apple Watchにはデジタルクラウンと呼ばれる回転型のインターフェイスが搭載されるが、コンテンツの拡大縮小や選択などに効果を発揮するかもしれない。

ホームボタンをダイヤルを回すようにして動作させる(出展:USPTOより)

ちなみに、Appleはホームボタンにスプリングを仕込んで、実際にジョイスティックのように利用できるアイディアも特許文書として出願している。

さすがにこのギミックに対しては疑問がある。多少の慣れが必要だとしても、Touch IDを使った方がエレガントだと思う。