メガネ屋、温泉、スポーツ、海……人の数だけあるあるネタあり
まずは、メガネを新調するために、お店でフレームを選ぶ際に発生する事案がこちらです。
・メガネを試着しても、見えないから試着する意味見失いがち(共感できる46.8%・経験がある41.3%)
当然ですが、店頭に並んでいるメガネフレームには度が入っていないので、試着して鏡を見ても、自分では似合っているのかどうかわからないんですね。だって、見えないから。「眼鏡試着」と書いて「ジレンマ」とルビを振りたいくらいです。
・温泉や銭湯にメガネをかけたまま入るか迷いがち(共感できる35.7%・経験がある22.7%)
あまり支持率は高くなかったのですが、個人的にはものすごく"あるある"です。視界が悪くて滑りやすい温泉や銭湯では、できればメガネをしたまま入ったほうが安心できるのですが、「同性の裸をそんなにくまなくジロジロ見たいのか」と思われそうで、なかなか勇気が出ないんですよね。
・スポーツなどで汗かくと、メガネずり落ちがち(共感できる43.3%・経験がある39.0%)
アウトドア派からの共感を集めたのがこちらのあるあるです。「メガネ+汗=ずり落ちる」の密接な関係は、メガネユーザーにとって「酢+うっかり=むせる」や「ザリガニ+出川の鼻=はさまれる」と同じくらい切っても切り離せないものなのです。
・裸眼だから海やプールで全力を出せずにテンション下がりがち(共感できる32.7%・経験がある29.3%)
同じアウトドア系でも、いまいち支持率が伸びなかったのがこれ。筆者は裸眼だとほとんど何も見えず、視界一面が「モザイクでプライバシーを保護」されたような状態になってしまうので、海やプールに入っても全然楽しめないどころか、身の安全が図れずに不安なんですよ。
だからといって、浜辺やプールサイドでおとなしくしていると、「メガネの形に日焼けして、パンダ顔になりがち」(共感できる15.3%・経験がある11.7%)なんてことも。
しかし、この項目は実に73.0%の人が「経験がない」と答えており、今回の調査で最低の経験率でした。割と身に覚えのある筆者は、メガネ界でもマイノリティだったみたいです。
そんなわけで、個人的には支持率の低さに納得のいかない項目もありましたが、そもそも"あるあるネタ"の醍醐味とは、対象への独断や偏見にすぎないことを、「みんなそうだ」と言い切ってしまう強引さの妙にあります。
個人的な決めつけや思い込みのはずなのに、「でもなんかわかる!」と共感できてしまう説得力のバランスこそが、おもしろさを生むのです。
次回は、対人関係やメガネユーザーが内心思っていることにまつわる「コミュニケーション編」で、ますます独断と偏見に満ちた"メガネあるある"をみなさんと共有したいと思います。
福田フクスケ
編集者・フリーライター。『GetNavi』(学研)でテレビ評論の連載を持つかたわら、『週刊SPA!』(扶桑社)の記事ライター、松尾スズキ著『現代、野蛮人入門』(角川SSC新書)の編集など、地に足の着かない活動をあたふたと展開。福田フクスケのnoteにて、ドラマレビューや、恋愛・ジェンダーについてのコラムを更新中です。