2015年はここに注目
本稿では格安、安定という観点で、簡単に2014年のスマホ市場の動向を振り返ってみました。格安SIMサービスの流行が来年も続けば、大手3キャリアといえども、その地位に安住してはいられなくなるでしょう。一方MVNO事業者間では、シェア争いが激しくなっていきそうです。何社が生き残れるのか、その趨勢にも注目が集まります。
来年度以降、インターネット環境はどのように変わっていくでしょうか。大手3キャリアとも、LTE基地局設置のピークは過ぎたと説明しています。今後は地方都市などでもLTEが不便なく使える環境が整うことが期待されます。東名阪の大都市ではLTE-Advancedによる通信速度の向上が、日常生活のレベルで体感できるようになるのではないでしょうか。
音声通話に関しては、どのような展望が待っているでしょうか。2014年には大手3キャリアでVoLTEが開始されましたが、普及にはまだ時間がかかりそうです。日本国内にVoLTEを普及させるには、iPhoneが対応することと、キャリアをまたいで利用できるようになることが絶対条件になるでしょう。現在は「高い」という悪評も聞こえる大手3キャリアの通話定額プランですが、高品質なVoLTEが普及したとき、ようやく「どれだけ電話しても定額」の真の価値が利用者にも実感できるのではないでしょうか。