ヌードルメーカーから出てきたそばをゆでれば、それで年越しそばは完成だ。あとはめんつゆなどを伸ばして、付けつゆ、ないしかけつゆを用意すればいい。しかし、そのままでは単なるかけそばに過ぎない。一年を納めるだけにちょっとぐらい具は欲しい。そんな風に考えていたら、目の前に同じフィリップスの「ノンフライヤープラス」があった。これをつかって「ノンフライヤー風天ぷら」を作って、具にしよう!

「ノンフライヤープラス」は名前の通り、油で揚げることなく唐揚げや、とんかつなどが作れるキッチン家電。天ぷらも当然、揚げずに作ることになる。一瞬「?」となるが、その答えは至極簡単だった。天かすを纏(まと)うのだ。下ごしらえしたエビやカボチャ、シシトウなどをノリ状に練った小麦粉につけ、さらに天かすでコーティングする。あとはこれをバスケットに投入して、140°Cの熱風で焼くだけ。食べてみると、あら不思議。お上品な天ぷら店の天ぷらとは大きく違うが、立ち食いそばなどで食べる衣率の高い天ぷらに非常に近い味わいが楽しめる。これをそばを打つ前に作っておけば、さっと天ぷらそばにできるというあんばいだ。

【左】エビやカボチャ、シシトウなどを用意。大きめの具材ならOKだ 【中】天かすを袋に入れて麺棒などで叩く。大きい部分と小さい部分が混ざるようにしよう 【右】具材に天かすをまぶす。小麦粉をといたノリでつなぐイメージだ

【左】天ぷらの具材をノンフライヤープラスのバスケットにセットしていく。重ならないようにする 【中】デジタルダイヤル140°C、10分にセットして熱風で加熱する 【右】ノンフライヤー流ぷらの完成! 衣がしっかりしているので塩よりも天つゆがオススメ

話をそばに戻そう。作業を時系列で整理すると、先にノンフライヤー風天ぷらを作っておくのがオススメ。バスケットに天ぷらをセットしたら、ヌードルメーカーに粉をセットして電源をスタートし、ゆでるお湯を沸かし始めると良さそうだ。天ぷらができあがる頃には、そばも同時に茹で上がる。茹で上がったそばは軽く流水にさらすことで麺をしめ、さらに表面のぬめりを取り除いておく。そして、かけつゆと合わせる。できれば水で締めて冷えた麺を軽くお湯に通せればベスト。コツとしては、そばを盛る器にお湯をはっておき、そこに、流水でしめた麺を投入。軽く麺をほぐしたら、お湯を捨てて、かけつゆを入れるといい。

そして最後にノンフライヤー流天ぷらをのせて、年越しそばの完成。細かな講釈を書いたが、短縮すれば、全行程で20~30分でできる。打ち立てのそばは香りもよく、ツルツルっと食べられるはず。のどごしやそばの香りをもっと楽しみたいなら、そば粉の比率をあげて冷やし(ざる・もり)そばとして食べるといいだろう。

【左】そばと天ぷらがどちらも完成。食べるときにつゆに投入しよう 【中】天ぷらを乗せて、手作り天ぷらそばができあがった! 【右】そば好きなら、冷やしの方が風味豊かでおすすめ