撮像素子には、マイクロフォーサーズ規格と同じサイズとなる4/3型のMOSセンサーを搭載する。総画素数は1,684万画素で、そのうちの1280万画素を使用することで、マルチアスペクトに対応。つまり、4:3、3:2、16:9のどのアスペクトを選んでも、画角が変化しないようになっている。
画像処理にはヴィーナスエンジンを採用。感度はISO200~25600に対応し、拡張感度としてISO100も選べる。画質は、彩度をほどよく高めた見栄え重視の傾向を感じた。画素数が控えめで細部の解像感にはやや物足りなさはあるものの、A4までの印刷用途なら問題はないだろう。高感度については、ISO1600くらいまではノイズはあまり気にならない。
トータルとしては、コンパクトながら非常に多機能で、幅広い用途に役立つカメラといえる。気軽に持ち運びながら、静止画と動画の両方でこだわった撮影を実践したい人にお勧めだ。また、リングやダイヤルによるアナログ感覚の操作を楽しみたい人に適している。
気になるのは、数ある高級コンパクトの中でも実売価格がやや高めであること。ただ、4K動画が手軽に楽しめるという、今のところ他社にはない魅力を考慮すれば、納得できる価格かもしれない。