パナソニックの「LUMIX(ルミックス) LX」は、明るい広角ズームを搭載をした高級コンパクトカメラの先駆けともいえるシリーズだ。2005年に発売された初代「DMC-LX1」以来、愛好家層を中心に人気を得てきた。その最新作として「DMC-LX100」が登場。LXシリーズでは最大となる4/3型MOSセンサーの性能はどうなのか。実写レビューをお伝えする。

パナソニック「LUMIX DMC-LX100」

まずは外観を見てみよう。ボディは、手のひらサイズの小型軽量デザインを採用する。天面にはシャッター速度ダイヤルと露出補正ダイヤルを、レンズ鏡胴部には絞りリングをそれぞれ配置し、往年のレンジファインダーカメラを思わせるメカっぽい雰囲気をかもし出している。

レンズには、ライカブランド「DC VARIO-SUMMILUX」の光学3.1倍ズームを搭載。35mmフィルム換算の焦点距離は24~75mm相当で、開放値はワイド側F1.7、テレ側F2.8に対応する。

2012年に発売した前モデル「DMC-LX7」のレンズに比べるとワイド側もテレ側もわずかに暗くなっているが、センサーを大型化しながらも、このF値を実現しているのはありがたい。レンズの開放値は明るければ明るいほど、薄暗いシーンでも感度を高めずに撮影できるメリットがある。

【左】光学式の手ブレ補正機能を内蔵した3.1倍ズームを搭載。マクロは、ワイド側で最短3cm、テレ側で最短30cmに対応する 【右】レンズキャップは着脱式のタイプが標準付属する。オプションとして、自動開閉キャップが用意される

【左】右に置いたマイクロフォーサーズ機「DMC-GX7」に比べるとボディは一回り小さい。ただし「DMC-GM1」よりは大きい 【右】DMC-LX100(左)は、シャッター速度ダイヤルや露出補正ダイヤルを備え、各種の設定をアナログ感覚で操作できることが特徴になっている

液晶モニターには3型/92万ドットのTFTを装備する。視認性はまずまずで、屋外でも実用的だ。ただし、タッチパネルやチルト可動に非対応なのは少々もの足りない。一方、ファインダーには0.38型/約276万ドット相当の電子ビューファインダーを搭載。両者の切り替えは、接眼部のアイセンサーによって自動で行える。

また、オプションとして用意される光学式の外部ファインダーを利用することも可能だ。

【左】鏡胴部には、カスタマイズ可能なコントロールリングとアスペクト比切換スイッチ、フォーカス切換スイッチを装備する 【右】コントロールリングの機能設定画面。ステップズームやISO感度、ホワイトバランス、フィルター選択などを割り当てられる

【左】ズームレバーは、通常のシームレスな動作のほかに、一般的な単焦点レンズの画角に段階的に切り替わる「ステップズーム」にも設定できる 【右】約276万ドット相当のライブビューファインダーと、約92万ドットの液晶モニターを備え、接眼部のアイセンサーによって自動切り替えが行える