セキュリティの向上が消費者のメリットに

では、新製品によってもたらされる消費者のメリットを考えてみよう。楽天スマートペイ IC・磁気対応カードリーダーは、国際標準のセキュリティ認定を受けているほか、決済システム自体も決済カード情報保護の国際基準「PCI DSS」の準拠認定を取得している。Visaでは偽造詐欺によるカード不正利用の削減を目標にICカード取引の国際標準規格(EMV)を推進しているが、こうした取り組みが楽天カードにも活かされているという。Visaの、いわゆる「お墨付き」を得たシステムにより、消費者も店舗経営者も安心・安全にカード決済を利用できるわけだ。

記者説明会には、ビザ・ワールドワイド・ジャパン 代表取締役の岡本和彦氏も出席。セキュリティの高い、楽天カードの普及に期待を寄せた

楽天グループのあらゆる加盟店での導入に期待

そのほかの消費者に対するメリットとして、カード決済システムの導入のしやすさも挙げられる。楽天グループでは、楽天ダイニングによる飲食店、RaCouponによる飲食・サービス、楽天デリバリーによる宅配予約、楽天トラベルによるホテル・旅館など、様々な商材を扱っている。これらの店舗が、こぞって楽天スマートペイを導入すれば、消費者にとっては利便性の向上が期待できるという理屈だ。楽天では「潜在的に、数百万の中小企業・個人が新たにカード決済に対応する余地がある」と説明している。

楽天グループでは、様々な商材を扱う。加盟店で導入されれば、消費者にとっては利便性の向上が期待できる

楽天の穂坂氏は「2020年の東京オリンピックに向けて、訪日外国人が増えることが予想される。コンパクトでシンプルな、導入コストも低いこの新製品が色々な店舗で導入されればと期待している。カード決済できる加盟店の規模などで、すでに業界のトップを走っているが、これからも普及に努めていきたい。それがカード業界全体を盛り上げることにもつながる」と言葉に力を込めていた。

(記事提供: AndroWire編集部)