どのアプリのデータをバックアップすればいいのかは、ユーザーの利用スタイルによるとしかいいようがないのだが、作成した書類はバックアップとは別にiCloud Driveに保存されているケースが多い。アプリの設定や更新データ(店舗一覧や時刻表など)は、あとでダウンロードしなおせば済むことが多い。容量がきつい場合は、ほとんどのアプリはバックアップ対象から外してしまって構わないだろう。

ちなみに、システムが作成したバックアップデータ自体はバックアップ対象から外すことができない。この中にはネットワーク設定やM7/M8プロセッサが収集したアクティビティデータ、GPSのログなども含まれる。容量を大きく減らそうと思ったら、一度バックアップを削除して、再度、手動で作成しなおしてみるといいだろう。

バックアップデータのうち、以前は「フォトライブラリ」が占める容量が非常に大きいため、容量を節約するために「フォトライブラリをバックアップ対象から外し、写真はFlickrなどの外部サービスに保存する」というTipsがあったのだが、iOS 8.1から導入された「iCloudフォトライブラリ」をオンにしている場合、すべての写真やムービーがiCloudにアップロードされ、iPhoneには最適化されたサイズの写真が残る(設定で変更可能)。このため、フォトライブラリが消費するストレージ容量を節約可能になった。

もっとも、表示される場所が変わっただけで、写真がストレージを大きく圧迫していることには変わらないので、ほかのアルバムサービスを使ったり、古い写真のうち大事なもの以外は削除するなど、こまめなメンテナンスを心がけたほうがいいだろう。