「MB-T700B」の総合的な処理能力を確認しよう

それでは、ベンチマークテストで「MB-T700B」の性能を確認していこう。まずは、Windowsシステム評価ツール「WinSAT」による、Windowsエクスペリエンス インデックス スコアだ。CPUとメモリの値は8.2と高く、確かな処理速度が確認できる。グラフィックス2項目はCPU内蔵グラフィックス、インテル HD グラフィックス 4600が使用された結果であるため、低めだが、負荷の低い処理ではそれだけ電力を消費せずに動作を行っている、という証拠ともいえるだろう。プライマリディスクの数値は、昨今のHDDの一般的なスコアと同様だ。本機のボトルネックとなるのは、やはりストレージになるだろう。

Windowsエクスペリエンス インデックス スコア
プロセッサ 8.2
メモリ 8.2
グラフィックス 5.9
ゲーム用グラフィックス 5.6
プライマリディスク 5.9

次に「CINEBENCH R15」で、CPU・Core i7-4710MQの処理能力をチェックしよう。CPU、CPU(Single Core)共にデスクトップCPUに匹敵する結果を得ることができた。なお、ベンチマーク中の動作クロックをCPU-Zで確認したところ、CPU(マルチコア)テストでは定格動作クロックをしっかりと維持、CPU(Single Core)テストでは3.50GHzを若干超えるクロックを確認できたことを伝えておこう。さらに、ストレージ用のベンチマークソフト「CrystalDiskMark」も動作させたが、こちらの結果はあくまでHDDなりのスコアだった。

CINEBENCH R15によるベンチマークの結果

CrystalDiskMark 3.0.3によるベンチマークの結果

「PCMark8」で、PCの総合的なパフォーマンスも測っておこう。こちらも全体的に満足できる結果となっており、自宅やオフィスで快適に利用できるだろう。Casual Gamingの数値はやはりインテル HD グラフィックス 4600の値となっており、ここではまだGeForce GTX 860Mの実力は確認できない。

Futuremark PCMark8 Home accelerated 3.0
Your Home accelerated 3.0 Score 3284
Web Browsing - JunglePin 0.318 s
Web Browsing - Amazonia 0.129 s
Writing 5.67 s
Photo Editing v2 0.266 s
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.0 fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 33.0 ms
Casual Gaming 27.2 fps
Benchmark duration 46min 2s

GeForce GTX 860Mが備える3Dグラフィックス処理能力とは?

お待ちかね、GeForce GTX 860Mの3Dグラフィックス処理能力をチェックしよう。まずは「3DMARK」のFire Strikeの結果だが、スコアは3560となかなか優秀な結果を見せている。デスクトップ向けのハイエンドGPUでも苦しいFire Strike Extremeでは、さすがに厳しいスコアとなったが、ノートPCとしては健闘しているといえるだろう。

Futuremark 3DMARK
項目 Fire Strike
1.1
Fire Strike
Extreme 1.1
3DMark Score 3560 1775
Graphics Score 3826 1787
Physics Score 7815 7644
Combined Score 1524 807
Graphics Test 1 18.25 fps 9.04 fps
Graphics Test 2 15.29 fps 6.81 fps
Physics Test 24.81 fps 24.27 fps
Combined Test 7.09 fps 3.76 fps

続いて、指輪物語を題材とした最新のアクションRPG「ミドルアース:シャドウ・オブ・モルドール」のベンチマーク結果だ。負荷の高いタイトルにもかかわらず、Middle設定ならばフルHDでも遊べそうな数値が確認できた。最小FPSが全体的に低めなのは気になるもののの、グラフィックス設定を調整すれば、さらに快適なプレイも可能だろう。

ミドルアース:シャドウ・オブ・モルドールのベンチマークテスト
設定 最小FPS 最大FPS 平均FPS
1280×720【Middle】 28.32 427.25 71.78
1280×720【Very High】 24.32 99.72 50.70
1920×1080【Middle】 23.89 172.97 41.03
1920×1080【Very High】 18.26 84.11 31.91

最後は、拡張パック「蒼天のイシュガルド」が発表されたことで、話題が再燃している国産MMOの定番タイトル「ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア」のベンチマーク、キャラクター編を試そう。こちらのテストでは1920×1080の最高品質以外で"非常に快適"という結果を得ることができた。この結果なら、文句なしに快適なゲームプレイが楽しめそうだ。

ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編
設定 スコア 評価
1280×720【高品質(ノートPC)】 12780 非常に快適
1920×1080【高品質(ノートPC)】 7565 非常に快適
1280×720【最高品質】 10246 非常に快適
1920×1080【最高品質】 5630 とても快適

ホームでもオフィスでも、ゲームでもOK! 汎用性の高いアッパーミドルノート

15型ノートPCは製品数が非常に多いジャンルだ。最新のハイスペックなパーツを凝縮した製品もあれば、とにかく価格の安さを優先した製品もあり、製品選びはなかなか難しい。そんなジャンルの中で、MB-T700Bは非常に現実的な解を持った機種だ。現在のスタンダードな解像度であるフルHDクラスのディスプレイを備え、高い処理能力のCPUを搭載し、かつゲームにも対応できる3Dグラフィックス処理能力も有しており、バランスの良さは特筆に値する。それでいて、税込10万円台という価格を実現しているのだから、コストパフォーマンスは非常に高い。尖った部分こそないが、不満の少ないスペックは、最初の一台としてもお勧めできる。ホームでもオフィスでもゲームでも、目的を問わず、汎用性の高い主力機として活躍してくれることだろう。

※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 MB-T700B
ディスプレイ 15.6型フルHDノングレア液晶(1920×1080)
CPU インテル Core i7-4710MQ
メモリ 8GB PC3-12800 DDR3L SO-DIMM
HDD 500GB SerialATAII
チップセット モバイル インテル HM86 Express
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 860M
OS Windows 8.1 Update 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN、IEEE802.11 b/g/n対応無線LAN
インタフェース USB 3.0×2(左側面×2)、USB 2.0×2(右側面×2)
サイズ W376×D252×H34.9mm(折り畳み時)
重量 約2.6kg
バッテリー駆動時間 約5.5時間
価格 99,800円(税別)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2014/11/10(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。