タニタの体組成計とスマートウオッチが連動する可能性は?

さて、今回のキャンペーンで日本マイクロソフトはタニタをパートナーに選んでいる。その理由は本誌記事をご覧いただきたいが、筆者の興味を引いたのは、タニタが展開中のサービス「からだカルテ」の将来的展望だ。「からだカルテ」はタニタの体組成計や体脂肪計からUSBやBluetooth経由で測定データを転送し、Webサイトやスマホアプリで閲覧して自己管理に役立てるというもの。

タニタが運営する健康応援ネット「からだカルテ」

データを元に指導スタッフから助言を得られる(有料)

筆者も以前からタニタ製体組成計を愛用しており、体組成データの変化をスマホアプリで視認できるのは実に便利である。だが、日々の食事内容の記録や睡眠時間は別のアプリケーションで記録しなければならない点は、日頃から面倒に感じていた。このような背景からウェアラブルデバイスの可能性に期待しているのだ。

タニタ代表取締役社長の谷田氏

今回、タニタ代表取締役社長の谷田千里氏は「ITと健康ソリューションの親和性は高いため、今後は次世代の健康管理ソリューションを開発していく」と発言している。各社がリリースするスマートウオッチとの連携について同社に取材したところ、「市場が広がれば(連動機能の実装や展開を)検討したい」との回答を得た。

しかし、タニタの体組成計や活動量計の信頼性が高いからこそ、将来的なソリューションというよりも今後の拡大が期待できるスマートウオッチと連動すれば、より便利になるのではと考えてしまう。タニタは独自の健康・身体情報プラットホームを構築し、新たなビジネスモデルを目指しているが、AppleのヘルスケアやMicrosoft HealthVaultとの連携も含め、ユーザーとしては期待したいところである。

阿久津良和(Cactus)