FR10が日常生活の視点も変えてしまう!?

カメラと液晶モニター&コントローラー部、それぞれがバッテリー駆動しているので、それぞれに電源オン・オフ動作、そして充電が必要。と聞くと、少々面倒に思われるかもしれない。しかし、カメラとモニターの接続は、それぞれの電源をオンにするだけできわめてスムーズに行われ、特別な操作は一切不要。これは、G-SHOCKをはじめとする腕時計分野でBluetooth接続を研究してきたカシオならではのアドバンテージだろう。ちなみに、カメラ→モニターの順に電源を入れると、さらに快適につながる。

カメラとモニターは別々に充電が必要

モニター側のUSBポート。充電可能なマイクロUSB(Bタイプ)

カメラ側のUSBポートも、モニター同様のマイクロUSB(Bタイプ)

ACアダプターと充電ケーブルが1組付属する

ただし、無線通信を経由している以上、モニターに表示される画像にはほんのワンテンポ、いや0.5テンポのタイムラグがある。カメラを上下左右に振った瞬間から、わずかでもモニター表示が遅れると、やはり気になるものだ。画像再生のレスポンスも辛うじて実用可能なレベルだし、フルHD動画に関しては、モニター上の再生だと、コマ数の落ちた「簡易再生」となってしまう(当然だがPCなどではスムーズに再生される)。これらは、大容量データの高速転送ができないBluetoothを使う以上、やむを得ない。

だが、これでいいのだ。そもそも、FR10のデザインと先に紹介したスペックを見れば、このカメラが「ここ一番の写真を撮るためのファーストカメラ」でないことは、誰の目にも明らかなのだから。それより、セパレート撮影の楽しさと可能性、デザインのカッコ良さ、 IPX6・IPX7の防水性能、2mの落下に耐える耐衝撃性能による安心感などを積極的に享受したい。

カメラが軽いので、一脚の先に付けてもふらつかない

その手段として有効なのが、インターバル撮影機能。インターバル撮影とは、撮影間隔(15秒/2分/5分)と撮影パターン(静止画のみ、動画のみ、静止画+動画)を任意に設定し、一定間隔で静止画や動画を自動撮影することができる機能だ。

今回は、トライポッドマウンターを使ってカメラ部を一脚に付けて、ハイアングル撮影を行ってみた。場所的な面白味のなさはご容赦いただくしかないが、撮影の可能性そのものは見出せた気がする。イベントなどでも十分活用できそうな手だ。

※IPX6:あらゆる方向からの水の直接噴流にも耐えるもの。 ※IPX7:常温で、水道水、かつ静水の水深1mの水槽に本体を静かに沈め、約30分間水底に放置しても、本体内部に浸水せず、カメラとしての性能を保持できるもの。