iBasso Audioのチーフエンジニアがチューニングに使用しているイヤホン
ヒビノインターサウンドブースでは、同社が取り扱っているiBasso Audio社の未発表製品が3モデル参考出展されていた。
1つめの製品は、超小型USB-DAC内蔵ヘッドホンアンプ「D-Zero MKII」。Android端末やiPhoneなどとUSBケーブルで接続して、ハイレゾ音源を手軽に再生できる製品だ。カードサイズよりも一回り大きい程度のコンパクトボディで、質量は98g。USB以外に、アナログのステレオミニジャックの入力端子を装備している。
2つめはハイブリッドイヤホン。BA(バランスド・アーマチュア)ドライバー×3基にダイナミック型ドライバー×1基を使用したモデル。
このイヤホンは、iBasso Audio社のチーフエンジニアが製品の音決めをする際に使用しているもの。カスタムイヤモニターなど市販の製品を試してみたのだが、どうも納得がいかないということで、自ら作作り上げてしまったのがこのイヤホンで、それをそのまま製品化するというものだ。全帯域でバランスの取れたモニターサウンドを実現している。
3つめは、アナログ入力のみを装備したポータブルヘッドホンアンプ「P5」だ。電源電圧を高くしたことで、高い駆動力を実現しているという。
3製品のうちD-Zero MKIIに関しては、うまくいけば年内に発売できるかもしれないが、それ以外の製品は発売時期が未定だという。
Etymotic Researchが5年ぶり新製品 - フランジ型イヤーピースで高い遮音性
完実電気のブースでは、Etymotic Researchの「MK-5」を初公開。MK-5は、Etymotic Researchとしては5年ぶりの新製品。φ6mmのネオジウムドライバーを使用したコンパクトなイヤホンで、フランジタイプのイヤーピースを装備しており、高い遮音性を実現している。再生周波数帯域は20Hz~15kHzで、インピーダンスは32Ω、感度は120dB SPLとなっている。
また、同社が取り扱うシュアの最新イヤホン「SE112m+」と、オンイヤー型ヘッドホン「SRH144」「SRH145」も展示。SE112m+は、シュアのエントリークラスイヤホンの「SE112」に、リモコンマイクをプラスしたモデル。10月23日発売予定だ。
SRH144とSRH145は、シュア初のオンイヤー型ヘッドホン。折り畳みが可能なポータブルモデルだ。SRH144はセミオープン型でSRH145は密閉型。11月下旬に発売予定だ。いずれもネオジムマグネットを採用したφ36mmのドライバーを使用している。SRH145には、リモコンマイクを備えた「SRH145m+」もラインナップされる。
FiiOブランドのコンパクトなハイレゾプレーヤー
オヤイデ(小柳出電気商会)ブースでは、コンパクトハイレゾプレーヤー「FiiO X1」を参考出展。
DACチップにテキサス・インスツルメンツ製の「PCM5142」を採用。192kHz/24bitまでのハイレゾ音源に対応している。
記録メディアはmicroSD/SDHC/SDXCメモリーカードで、最大128GBにまで対応する。ヘッドホンの推奨インピーダンスは16~150Ω。出力端子は3.5mmステレオミニジャックで、ヘッドホン出力だけでなく、ライン出力に切り替えて使用することも可能だ。
本体サイズはW57×D14×H96.6mmとコンパクトで、質量は106g。電源は内蔵のリチウムイオン充電池で、フル充電の場合で約12時間の連続再生が可能だ。なお、FiiO X1の発売時期や価格などについては、未定となっている。
レギュラーモデルの「Edition5」
タイムロードブースでは、Ultrasoneの「Edition5 Unlimited」が発表された。2013年11月に行われた「秋のヘッドフォン祭2013」の会場で、555本限定モデル「Edition5」が発表されている。Edition5 Unlimitedは、そのEdition5のレギュラーモデルだ。
Edition5は、直接音と間接音を調和させ、3次元的な音の広がりを実現する「S-logic EXテクノロジー」が採用されたヘッドホン。イヤーカップには、数千年間埋まっていた樫の木が使用されている。非常に高価(493,500円)であったにもかかわらず、既にメーカー在庫はなくなっており、流通在庫のみとなっているという。
Edition5からのおもな変更点は、イヤーカップをほかのEdition シリーズと同じルテニウムコーティング素材に変更した点。樫の埋もれ木からルテニウムコーティング素材に変更したが、Edition5と同じ音がでるようにチューニングされているという。11月下旬発売予定で、希望小売価格は320,000円(税別)。