ユーザーの声に応えた最新設計のミドルタワーPC
「MDV-GZ7540X2」は、マウスコンピューターのタワー型デスクトップPCだ。アッパーミドルに位置するこのモデルには、自作市場で目の肥えたユーザーも納得のオリジナルケースが採用されている。前面パネルは指紋が付きにくいつや消しブラック加工が施されたもので、汚れの心配が少ない。吸気は前面左右と下部からを行う方式となっており、前面ファンを取り付けた場合でも騒音を抑制してくれそうだ。また市販ケースで多数採用されユーザーの支持も高い、電源ユニットのボトム配置を採用しているのも特徴。ケースの重心を安定させてくれるだけでなく、CPUやグラフィックスカードなどの熱による、電源の劣化を防いでくれる効果がある。左側面のパネルに目を向けると、グラフィックスカードの冷却を考慮して通気用のエアホールが設けられているのが確認できる。また右側面パネルを開けると、CPUクーラー脱着用のメンテナンスホールがあることがわかる。
前面パネルは、ほこりや指紋が付きにくいつや消しブラック加工。吸気はロゴマークの左右と下部から行われる |
電源ユニットをボトムに配置することで、ケースの重心が安定している。電源の寿命を延ばすことにもつながるはずだ |
左側面パネルにはエアホールを備える。メッシュの所に"GEFORCE"ロゴが確認できる通り、ちょうどグラフィックスカードの位置だ |
左側面のパネルを開けたところ。ケース内のエアフローを妨げないよう、要所要所でケーブルが束ねられている |
電源ボタンもトレンドを考慮し、前面パネルの天面に配置。机の下に設置した際にもON/OFFしやすいだろう。USB 3.0端子やオーディオ出力などの前面インタフェースは、アクセスランプとともに前面パネルの中央付近に配置されている。アクセスランプは電源投入時にはブルー、読み込み時にはパープルに輝き、状況を把握しやすい。さらにmicroSDなども直接挿入できるマルチカードリーダーが標準搭載されているのもうれしいポイントだ。ちなみに、前面パネルはBTOカスタマイズでスチールメッシュパネルに変更し、ストレートなエアフローを実現することも可能。グラフィックスカードをより確実に冷やしたいなら、前面ファンの追加と合わせて検討したい。
頻繁に使う電源ボタンは、前面パネルの天面に取り付けられている。机の下にPCケースを置いた場合でも押しやすい |
前面パネル中央部にはUSB端子やオーディオ端子、マルチカードリーダーを搭載。ランプはアクセス状況に合わせて2色に輝く |
ゲームプレイ時にも安定した動作を実現するパーツ類
バックパネルにはUSB 2.0×2、USB 3.0×4、PS/2ポート、RealtekのギガビットLAN、HDオーディオといった端子が並ぶ。内蔵グラフィックスによる映像出力用端子もDVI-D、VGA、DisplayPortと3系統用意されているが、間違って接続しないように、本モデルではプラスチック製のカバーが被せられている。ディスプレイへの接続は、グラフィックスカードの端子から行おう。また12cmファンの下には水冷用ホールが確認できる。
続いて内部を確認しよう。インテルの最新チップセットZ97 Expressを採用したマザーボードを搭載しており、メーカーはMSIだ。型番はZ97-S01となっている。MSIのWebページには記載のない型番なので、恐らくOEM仕様のカスタマイズモデルだろう。拡張スロットや各種コンポーネントの構成をほかのモデルと比べる限り、Z97 GUARD-PROに近い。拡張スロットの構成はPCI-Express x16が2基、x1が4基となっており、使う機会の減ったPCIスロットを潔く切り捨てているのがポイントだ。ストレージを搭載するための3.5インチゲージには、脱着式のワンタッチHDDホルダを採用している。ドライバなどを使わずとも、しっかりとHDDを固定でき、入れ替えも簡単に行えるだろう。
Z97 Expressを採用したMSI製のマザーボードZ97-S01を搭載。豊富なPCI-Expressスロットを備え、さまざまな最新デバイスを利用できる |
HDDが取り付けられている3.5インチベイは、HDDホルダーによる脱着式。工具を使用せずとも追加や換装が簡単に行える |
メモリにはADATA製のDDR3L-1600、16GB(8GB×2)を標準搭載。この容量なら、ゲームをプレイしながら動画を録画・配信するといった用途にも、余裕を持って対応できそうだ。標準の1.5Vよりも低い1.35Vの電圧で動作するため、わずかだが消費電力の軽減も期待できるだろう。電源ユニットには、有名PCメーカーへのOEM供給でも知られるAcBel製を採用。定格出力700Wとかなり余裕があるため、ストレージを追加しても、電力不足に陥る心配はまったくない。また省電力プログラム"80PLUS BRONZE"の認定を取得しているので、省電力効果も期待できるだろう。
ADATA製のDDR3L-1600、8GBメモリを2枚、標準搭載している。通常の1.5Vよりも電圧の低い1.35Vで動作するため省電力だ |
電源は定格700Wの"80PLUS BRONZE"認定製品。数多くのメーカーに電源ユニットを供給しているAcBel製を採用している |
ストレージにはSeagateの2TB HDDを1台搭載。容量には余裕があるものの、SSDの普及が進んでいる今となっては、体感的に遅く感じるかもしれない。予算が許すならSSDの追加も検討しよう。本モデルには10Gbpsという高速アクセスが可能な「M.2スロット」が搭載されているので、より高速なM.2対応SSDの導入も可能。マウスコンピューターでは、いち早くBTOメニューにPLEXTOR製のSSD「M6e」シリーズを用意している。
ストレージはSeagate製の2TB HDD。容量は十分だが、ほかのデバイスが高速なだけに速度面では少々不満を覚えるかもしれない |
HDDの速度をCrystalDiskMarkで測定した結果。SSDの速度をご存じの方は、物足りなく感じてしまうかもしれない |
総合ベンチマークでPC全体の性能を確認しよう
最後に、Windowsの総合的な性能を測っておこう。Windowsシステム評価ツール「WinSAT」で計測した、Windowsエクスペリエンス インデックス スコアの結果は以下の通り。プロセッサとメモリは8.5、グラフィックス2項目は8.7と、現状最高クラスの数値だ。ストレージはHDDとなるため、プライマリディスクは5.9止まり。HDDとしては順当な数値だ。「PCMark 8」のHome acceleratedの結果は、やはりCasual Gamingの値が極めて高い。そのほかの数値も不満な点がなく、Windows上でアプリケーションを使用するにあたって、不満に感じることはまずなさそうだ。
Windowsエクスペリエンス インデックス スコア | |
---|---|
プロセッサ | 8.5 |
メモリ | 8.5 |
グラフィックス | 8.7 |
ゲーム用グラフィックス | 8.7 |
プライマリディスク | 5.9 |
PCMark8 Home accelerated 3.0 | |
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Your Home accelerated 3.0 Score | 4789 |
Web Browsing - JunglePin | 0.316 s |
Web Browsing - Amazonia | 0.131 s |
Writing | 4.42 s |
Photo Editing v2 | 0.160 s |
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 | 30.0 fps |
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 | 33.3 ms |
Casual Gaming | 123.2 fps |
Benchmark duration | 35min 45s |
GeForce GTX 970とCore i7-4790Kで年末までに最高のゲーム環境を!
第2世代のMaxwellコアを搭載したGeForce GTX 970は、まさに新世代というにふさわしいグラフィックスカードだ。パフォーマンスはもちろん、消費電力を大幅に下げることに成功しており、非常に優れたワットパフォーマンスを実現している。消費電力が少ないということはそれだけ発熱の心配もないわけで、ゲーム中も安定した動作が行えるだけでなく、ファンの回転数を抑えることで騒音も減らすことが可能。本モデルは、このGeForce GTX 970をCore i7-4790Kという高クロックのCPUと組み合わせ、2014年の鉄板構成を実現している。折しもまもなく年末、話題のゲームが多数発売される時期だ。最新ゲームを最高のグラフィックスで楽しみたいなら、2014年を代表するCPUとGPUを組み合わせた「MDV-GZ7540X2」を、ぜひお勧めしたい。
※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | MDV-GZ7540X2 |
CPU | インテル Core i7-4790K |
メモリ | 16GB PC3-12800 DDR3 |
HDD | 2TB SerialATAIII |
チップセット | インテル Z97 Express |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 970 |
OS | Windows 8.1 Update 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN |
インタフェース | USB 3.0×6(前面×2、背面×4)、USB 2.0×2(背面×2) |
サイズ | W190×D490×H410mm |
ディスプレイ | - |
価格 | 139,800円(税別) |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2014/10/24(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。