もともと、端末の現在位置を捜索する機能はLookoutの標準機能だが、リモートからのロック・ワイプ機能は有料サービスとして提供されていた。今回のLookout for auでは、このロック・ワイプ機能を無償でauユーザー向けに提供する。1アカウントで2台までのau端末をサポートする。
LookoutのJim Dolce CEOによれば、Lookoutでは3秒に1回の頻度でスマートフォンの捜索機能が実行されており、日本でもスマートフォンユーザーの5人に1人が端末の置き忘れや紛失を経験しているそうだ。さらに紛失したユーザーの28%が、その対策が何もないと思っていたという。プリインストールされるLookout for auでは、あらかじめ端末捜索機能がオンになっており、いざという時にも対応できる。
紛失だけでなく盗難の場合にも効果的で、Lookoutによればスマートフォンを盗んだ犯人はたいてい同じような行動を取るという。それは、SIMカードを取り出す、電源をオフにする、機内モードをオンにする、といった行動で、通信機能を利用した端末捜索の機能が利用できないようにするわけだ。
Lookoutでは、こうした状況に対して先んじてアラートを出し、位置情報を送信する。同様に、バッテリ消耗により電源が落ちる直前や、Lookoutをアンインストールしようとした場合にも同様に位置情報を送信。「最後に位置情報が送信された場所」をWebから確認できる。
米国では、こうした場合にPCでWebサイトを確認するのが一般的だが、日本の場合は「スマートフォンだけでPCを持っていない人も多い」(KDDI・高橋誠代表取締役執行役員専務)ため、新たにカスタマーサポートに電話をして端末の捜索やロックの機能を実行できるようにした。これにより、紛失や盗難に気付いてその場にWebを確認する手段がなくても、すぐに対策が行えるようになっている。ただし、こちらはauスマートパス会員向けのサービスとなる。