ユーザーの状況に合わせて話しかけるエモパー、ときには感情的に
続いて、シャープ 通信システム事業部の小林繁氏が登壇。コンセプトやビジョンについて説明した。「エモパー」が話す内容は、挨拶、ねぎらい、独り言、天気予報、スケジュールのリマインド、外出先の情報など。家ではタイミングよく「声」で話しかけ、外ではタイミングよく「画面」で話しかける。ときには感情的に話しかけることもあるという。様々な状況に合わせて、気の利いた言葉でユーザーの行動にヒントを与えたり、親しみや癒しを提供したりするようにプログラムされている。
小林氏は、「スマートフォンが利用者の状況を予想」して「ゆるやかに話しかける」点が「エモパー」のオリジナリティであるとアピールする。「今までのスマホは、お客様が操作しないと始まらなかった。エモパーがいるスマホは、スマホから情報を提示してくる。これによりお客様は、受動的に情報に接することができる。現行のスマホでは、例えば“紅葉を見に行きたい”と思ったとき、それを検索することはできるけれど、そもそも“いま紅葉が綺麗”という気付きまでは得られない」と解説した。
ビジネス的な観点では、ユーザーの状況とコンテンツのマッチングに役立てられる可能性がある。小林氏は「例えば、通勤途中に英会話のコンテンツを提供するといった利用シーンも考えられる。現在はお遊び的な要素が強いように思えるかも知れないが、将来的にはビジネスの価値を拡大していけるのではないか」と期待を寄せた。