デジタル機器の影響は賛否両論、「学びの新しい形を家庭に届けたい」
「コドなび!」の開発には、バンダイと東京学芸大学、東京学芸大こども未来研究所という3団体が関わっているが、最初に企画の音頭を取ったのはバンダイとなる。
総合監修に携わった東京学芸大学の松田恵示教授は、「スマートフォンやタブレットが子供にとって身近になっている現状ではあるが、その影響には賛否両論あり、研究も良い面、悪い面の両方がある」と、デジタル機器の教育面での背景に言及。
そのような背景の中でバンダイから「コドなび!」監修の声がかり、「タブレットをいかにプラスに考えていくか。学びの新しい形を、この機会に思いっきりのせこみたい」として、監修にあたった。
例えば、従来の学習では、基礎から応用に発展させるのが当たり前だった。しかし今は情報を活用する力が求められており、フィンランドを中心に、応用から基礎へ、という新しい学びの流れがあるという。「これを何とか家庭に届けられないか」という思いがあったとする。
監修にあたり、松田教授は3つの力点を置いたという。1つ目は「親子のコミュニケーションを促進する端末であること」、2つ目は「間接的な体験と直接的な体験を結びつけること」、3つ目は「子どもの『あそび』の原点を大切にすること」。
この中で、松田教授は3つ目の「あそび」を最も重視した。松田教授は「遊びは自分の感覚に基づいて、自主的にルールや規範を守って活動していく、生きる原型のようなもの。この道具が子供たちの世界を広げられるよう、力を入れて監修した」と語った。
タレント・坂下千里子さんのトークショーも
発表会では、2児のママであるタレントの坂下千里子さんも登場し、松田教授とのトークショーも行われた。トークショーの中で、実際に家で「コドなび!」を使ってみたという坂下さんは、タブレットを使った娘から「ママ、これ子供にすっごくいいね」と言われたというエピソードを披露。今までの生活では、タブレットやスマートフォンを子供に渡してはいないが、「実際に使っている友人もいて、とても便利だと思う」とコメントした。
松田教授は、「実際に2歳、3歳の子供はタブレットがあったら自分でぐいぐい使う。親としては不安で、いいのかなと思うが、『タブレットをどう使うか』ということを、皆で考えると良いと思う」と、子供のタブレット使用について感想を述べた。