Safari
iOSでもっとも利用頻度が高いアプリのひとつ「Safari」も、さり気なく機能強化が図られている。検索エンジンとして新たに「DuckDuckGo」が追加されたほか、カメラを使いクレジットカードをスキャンしてカード番号や名前を自動入力する機能も用意された。URLバーをタップし、現れた「お気に入り」画面の上部を下方向へスクロールすると、表示中のスマートフォン最適化サイトをすぐにデスクトップ(PC)サイトへ切り替えられる機能も新しい。
目立つ変更点としては、プライベートモードで開いたタブと通常モードで開いたタブを行き来できるようになったことが挙げられる。従来は通常モードからプライベートモードへ移るとき、あるいはその逆の操作をするときにはタブを閉じるか残すかの判断を迫られていたが、iOS 8のSafariでは「プライベート」ボタンをタップするだけでモードを切り替えることができる。
なお、iOS 8のリリース以前には、SafariのJavaScriptエンジンがサードパーティー製アプリに開放され、WEBアプリなどJavaScriptの処理系に大きく依存するコンテンツは高速化されるという見通しが語られていたが、そのような事実はなさそうだ。JavaScriptベンチマーク「SunSpider」を使いサードパーティー製WEBブラウザ(iCabMobile、Sleipnir)を試したところ、Safariとのパフォーマンス差は歴然としていた。
リーディングリストのデータ(オフライン用キャッシュ)を個別に削除できるようになった点にも注目だ。「設定」で「一般」→「使用状況」を開き、「ストレージを管理」をタップ、そこでSafariの項目を表示し、画面右上の「編集」ボタンをタップすれば、リーディングリストのデータのみ消去できる。「設定」→「Safari」画面にある「履歴とWebサイトデータを消去」ボタンと分けられている理由は不明だが、リーディングリストをよく使う場合には覚えておいて損はないだろう。