iPadもサポートしようではないか

今年2月、マイクロソフトのCEOにインド出身のサティア・ナデラ氏が就任した。同社では「デジタルワーク&デジタルライフ」をキーワードに、生産性の向上を追求し、人を中心とした製品やサービスにますます注力していく考えだという。

その一環として、他のデバイスのプラットフォームに対応したサービスの提供にも積極的に取り組んでいく。「ビル・ゲイツやスティーブ・バルマーは、Windowsの産みの親。そのため、他のデバイスにマイクロソフトのサービスを乗っけることに積極的ではなかった」と樋口氏。しかしCEOが代わったことで、「ユーザーがiPadやAndroid端末でオフィス製品を使いたいなら、一部の機能をサポートしようではないか」という戦略に切り替わったという。

マイクロソフトのCEOに就任したサティア・ナデラ氏(写真左)。CEO就任前は、同社のクラウド事業を担当していた。マイクロソフトでは、デジタルワーク&デジタルライフを経営方針に掲げる(写真右)

クラウドファースト、モバイルファースト

マイクロソフトでは今後、クラウドとデバイスの両分野に力を入れていく。クラウドに関しては、CEOのサティア氏が「Cloud OS」というビジョンを掲げた。これについて樋口氏は「オンプレミス(企業が自社運用する情報システム)から、プライベートクラウド、パートナー企業のクラウド、パブリッククラウドまで一貫した考え方で管理し、シームレスに連携したり移行したりできるサービスを目指している」と説明している。

マイクロソフトでは「Cloud OS」と「Device OS & Hardware」の両分野を充実させていく