日本マイクロソフトは5日、パートナー企業を招いたイベント「Microsoft Japan Partner Conference 2014」を開催した。その冒頭、日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏が登壇して「モバイルファースト、クラウドファーストの実現に向けて」と題する基調講演を行った。本稿ではその内容を中心にお伝えしたい。

日本マイクロソフトは5日、パートナー企業向けに「Microsoft Japan Partner Conference 2014」を開催した

タブレットの販売で後れをとる

その冒頭、樋口氏は開口一番に「昨年度は、非常に良い年にさせていただきました」と報告。昨年7月から今年の6月までの1年間で、同社では過去最高の売り上げを記録したという。これはWindows XPのサポート終了や、消費増税前の駆け込み需要などによりPCの買い換え需要が高まったため。政府関係者から「1月~3月のGDPの押し上げに貢献してくれた」と感謝されたほどだった。

パートナー企業向けのイベントで基調講演する、日本マイクロソフトの樋口泰行社長(写真左)。昨年度は過去最高の売り上げを記録した

しかし、タブレットの販売に関しては依然として競合他社に遅れをとっている。樋口氏は「アップルさんでは新しい製品を作り、新しい市場を作りあげられた。マイクロソフトは、タブレット市場で後出しジャンケンしている状況」と説明。その上で「でも考えてみたら、マイクロソフトはいつだって後出しジャンケンしてきました。WindowsのGUIも、エクセル・ワードなどのオフィス製品も、全部、後追いでございます」と話して会場の笑いを誘った。後追いでも、辛抱強くサービスを提供し続けることで利用者の支持を得てきたのが、これまでのマイクロソフトのやり方。樋口氏は「底力で出遅れたモバイル、クラウドの分野でもキャッチアップしていきたい」と話した。