今年もいよいよ“世界最高峰”とも称すべきスペインのプロサッカーリーグ リーガ・エスパニョーラが開幕する。WOWOWでは毎節最大5試合を生中継を中心に、独占放送する。本レポートでは、まだ記憶にも新しいW杯2014を振り返りつつ、今年のリーガ・エスパニョーラの見どころや注目すべき選手について詳しく紹介していこう。

紙媒体クレジット:(左から時計回り)ベイル 写真:Action Images/アフロ、スアレス 写真:Action Images/アフロ、ハメス・ロドリゲス 写真:アフロ、ネイマール 写真:アフロ、C・ロナウド 写真:アフロ、メッシ 写真:VI Images/アフロ

W杯2014の総括

サッカー王国ブラジルで開催された4年に一度の祭典 W杯2014。手に汗握る熱戦の連続と時差の関係との相乗効果で、日本中のサッカーファン達には寝不足が続いたのではないだろうか?

南米大陸で開催された5度目の大会でヨーロッパ勢として初めて頂点に立ったドイツは、ポゼッションフットボールに質の高い走力を融合させたスタイルの完成度を一戦ごと高めていった。すべての選手が非常に質の高い働きを魅せるなかでも、守護神マヌエル・ノイアーが放つ存在感は特に際立っていた。

また準優勝のアルゼンチンは、大黒柱のFWリオネル・メッシの決定力を最大限に生かす戦法で勝ち上がってきた。MFハビエル・マスチェラーノは、1試合平均の走行距離が15kmに迫るなど、無尽蔵のスタミナと闘志でピンチの芽を摘み取り続けた。あの魂のプレーはとても印象深い。

3位に入ったオランダを牽引したのはFWアリエン・ロッベン。陸上選手顔負けのスピードに乗ったドリブルは今大会を通じてほぼ止められることはなかった。そして、開催国ブラジルの期待を一身に背負いながら、コロンビア戦で腰椎を骨折し、戦線離脱を余儀なくされたFWネイマールの涙には心を打たれたファンも多いはず。

そんな熱戦の余韻が、さらに増幅されてスペインの地へ伝わってくる。8月23日に2014‐15シーズンの開幕を迎えるリーガ・エスパニョーラには、ブラジル大会を華麗に彩ったスーパースターたちが続々と集結。世界中のファンの熱い視線を集めているのだ!!

2014W杯のヒーローたちが続々とスペインへ

W杯期間中から騒がれ始めた、ニューヒーローたちの移籍話。まず、口火を切ったのは、クラブOBのルイス・エンリケ新監督のもと、6年ぶりの無冠に終わった昨シーズンからの捲土重来を期すバルセロナだ。W杯期間中の7月11日に、ウルグアイ代表としてブラジル大会にも出場し、2ゴールをあげたFWルイス・スアレスをリヴァプールから獲得。

一方、昨シーズンのヨーロッパ王者レアル・マドリードも動き出す。ドイツ戴冠の原動力となったMFトニ・クロースをバイエルン・ミュンヘンから獲得したのを皮切りに、その加入からわずか5日後の7月22日、ブラジル大会で6ゴールをあげて得点王を獲得したコロンビア代表MFハメス・ロドリゲスをモナコから獲得している。

名門レアル・マドリードの背番号「10」姿のロドリゲスがお披露目された本拠地サンティアゴ・ベルナベウでの入団会見には、23歳になったばかりの次代のスーパースター見たさに4万5000人ものサポーターが駆けつけた。この事からも彼がいかに、注目されている選手なのかがわかる。