Officeテンプレートとオリジナル楽曲を収録

同梱されている特典は、A5クリアファイルやロゴシール、USBメモリカードなどの"モノ"だけではない。「LP-KP101W8-A」には購入者特典として、オリジナル楽曲データとMicrosoft Office 2013に対応したOfficeテンプレートもインストールされている。楽曲データ「少年ブレイヴ -MS × KAGE PRO -ESME remix-」は、カゲロウプロジェクトタブレットのプロモーションムービー用にリミックスされたもの。高音質なWAV形式、気軽に持ち出せるMP3形式の2つが用意されているので、環境に合わせて使い分けよう。特典としては珍しいOfficeテンプレートは、 Word用の文庫版ノベル制作テンプレート、Excel用ノベル制作管理シート、PowerPoint用カゲロウプロジェクトテンプレート×2の4種類。小説を創作するのに適したテンプレートとなっているため、執筆に挑戦している人にはきっと役に立つだろう。

WAVとMP3、2種類のファイルが用意された「少年ブレイヴ -MS × KAGE PRO -ESME remix-」

Office 2013用のWord、Excel、PowerPointテンプレートがインストールされている。特典としては珍しい

ハードウェアスペックを簡単に確認しておこう

ベンチマークテストを行う前に、本機のスペックを確認しておこう。CPUには"Silvermont"アーキテクチャをベースとした「Bay Trail-M」シリーズとなるインテル Celeron N2807を搭載。その確かな処理能力は、省電力CPUらしからぬものといえる。デュアルコアとなり、動作クロックは1.58GHz。モバイルノート向けとしてTDP4.3Wで設計されており、実際に小型PCやタブレットPCでの採用例が多い。Core iシリーズなどと同じようにインテル HD グラフィックスを内蔵しているため、安定したグラフィックス処理が行えるだろう。メモリは2GB、ストレージは64GBとなっており、多いとはいえないものの、Windows 8タブレットとしては定番の構成だ。そのほか通信機能として、IEEE 802.11 b/g/n対応の無線LAN、Bluetooth V4.0を搭載している。

ベンチマークでパフォーマンスをチェック!

それではベンチマークテストに移ろう。まずはWindows 8.1での総合的なパフォーマンスを見るために、Windowsエクスペリエンス インデックス スコアを確認。Windows 8.1ではコントロールパネルからスコアを閲覧できなくなっているので、計測はWindowsシステム評価ツール「WinSAT formal」を用いて行った。

プロセッサなどは、普段デスクトップPCなどのレビューを見ている方からすると、見劣りすると感じてしまうかもしれない。しかし、PCと比べられるレベルに達しているという時点で、タブレットとしては健闘しているともいえ、操作していて重いと感じることはほとんどなかった。

Windowsエクスペリエンス インデックス スコア
プロセッサ 2.5
メモリ 5.5
グラフィックス 3.4
ゲーム用グラフィックス 3.6
プライマリディスク 6.6

次に、Futuremarkの定番ベンチマークソフト「PCMark8」と「3DMark」を動かしてみよう。「PCMark8」のHome conventional 3.0では、Writingなど若干もたつきそうな項目はあるものの、全体的に見れば、Webブラウンジングや簡単な画像加工などの家庭用途なら十分活用可能なスコアだ。3DMarkではタブレット向けの"Ice Storm"でテストを行った。こちらは思いのほか優秀なスコアが確認できたため、Extremeでも計測を行っている。一昔前の3Dゲームなら、動作させられるかもしれないレベルの結果となった。

PCMark8 Home conventional 3.0
Your Home conventional 3.0 Score 1074
Web Browsing - JunglePin 0.532 s
Web Browsing - Amazonia 0.176 s
Writing 7.83 s
Photo Editing v2 2.926 s
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.0 fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 432.3 ms
Casual Gaming 4.2 fps
Benchmark duration 48min 46s
Futuremark 3DMARK
項目 Ice Storm Ice Storm Extreme
3DMark Score 6897 4419
Graphics Score 8622 4567
Physics Score 4057 3970
Graphics Test 1 37.11 fps 25.13 fps
Graphics Test 2 37.88 fps 16.42 fps
Physics Test 12.88 fps 12.61 fps

続いて、ゲームのベンチマークソフトを動かしてみた。テストしたのは「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」だ。予想通り、結果は少々厳しいといわざるを得ない。しかしデスクトップですら、内蔵GPUでゲームが快適に動くようになったのは、ここ数年の話なので、完走できるだけでもスゴいという見方も可能だろう。今後の進化に期待したい。最後に「CrystalDiskMark」で64GBのストレージの速さを確認しよう。Windowsエクスペリエンス インデックス スコアの数値は"6.6"と優秀だったが、CrystalDiskMarkでも同様にランダムアクセス速度に優れた数値が確認できた。この特性は、元々容量の少ないタブレットに適したものといえそうだ。

ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver.1.10
設定 スコア 評価
640×480【低品質】 1275 重い
1280×720【低品質】 903 動作困難

内蔵ストレージ、eMMC「Hynix HCG8e」の測定結果

コラボモデルとは思えないコストパフォーマンスでクリエイターを支援

PCのコラボレーションモデルといえば、作品に登場するキャラクターなどが天板に大きく描かれた製品をイメージしがちだ。しかし、LP-KP101W8-Aは本体のデザインを"わかる人だけがわかる"シンプルなものとし、使い勝手のいいBluetoothキーボードとMicrosoft Office Home and Business 2013を同梱するという、実用的なパッケージングを行っている。しかも、その価格は5万円台(税別)と、コラボモデルとは思えないほどリーズナブル。これなら、ファンのみならず、クリエイターを目指す学生が、初めて手にするタブレットとしても勧められそうだ。カゲロウプロジェクトにあやかるだけでなく、マイクロソフトとマウスコンピューターが、本当に創作活動を支援しようとしていることが伝わってくるモデルとなっている。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 LP-KP101W8-A
ディスプレイ 10.1型WXGAグレア液晶(1280×800)
CPU インテル Celeron N2807
メモリ 2GB PC3-10600 DDR3L
ストレージ 64GB eMMC
グラフィックス インテル HD グラフィックス
OS Windows 8.1 Update 64ビット
LAN IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN
インタフェース micro USB 2.0×1(左側面×1)
サイズ W258×D172.6×H10.9mm
重量 約0.69kg(タブレット本体のみ)
バッテリー駆動時間 約4.5時間
価格 59,800円(税別)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2014/7/14(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。

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