――本作には"脱・アイドル"の意気込みで臨んだそうですね。

アイドルは「かわいい」とか「笑顔」とか明るい面。でも演技は、汚れている部分もさらけ出したりしますよね。きれいな面を見せるわけではないので、そういう部分ではアイドルと違うのかなと思います。

――CGの青鬼を想定しながらの演技は、役者歴が長い須賀さんにとっても難しかったそうです。入山さんはいかがでしたか。

ないものに驚くことももちろん難しかったんですが、何より私は普段、まったく驚かないので(笑)。そもそもの"驚く"という感情表現が難しかったです。家とかで一人でいるときに大きい音がしても「あれ?」みたいな感じ(笑)。

――ホラー映画などでビックリすることもないんですか。

あまりないと思います。普通に見て、楽しむという感じ。このテンションで見ながら、終わったら「あ~、楽しかった!」みたいに(笑)。

――そうすると入山さんにとっては、かなりハイレベルなチャレンジだったということですね。

そうなんです! 本当にすべてがリアルじゃなさすぎる世界というか。でも終わってみて思うのは…やりきったという充実感は結構あります。それが、演技としていいか悪いかはまた別の話になるんですが、その時の自分でできる限りのことはやったと思います。

――今後も演技の仕事は続けていきたいですか。

やりたいです。でも、とにかくいろんなことに挑戦したいです。演技のお仕事も、本当に頭の片隅の方でやってみたいと思っていたことが、今回をきっかけに考える割合が増えてきたというのはあるかもしれません。

――Google+にもアップしていた今年の書き初めは「脱・かしこ」でしたが、これにはどういう思いが?

ここでの「かしこ」は、マイナスな意味で「かしこい子」という意味です。自分を出さないような優等生っぽいイメージ。そのイメージのままではなくて、もっと振り切った自分を出していきたいという思いを込めました。真面目な堅いイメージを持たれがちなので、そういうのを良い意味で裏切っていけたらいいなと思って書きました。

――あれから約半年が経過しましたが、順調ですか?

どうなんですかね。でも、いまだに「テストで1位とっていましたね」とか言われるので…どうなんですかね(笑)。別におバカになりたいということではないので(笑)、そういう声をかけてくださるのは良いことだと思うんですけど…1つだけではなくて、もっと幅広いイメージを持たれるような自分になれたらいいなと思います。

――その話題にもつながるのですが…高校卒業しましたね。大学に進学されるものだと思っていました。

考えたんですけど、そんなに急いで行かなくてもいいかなと。極端な話、AKB48を卒業してからとかでも行けなくもないし…ちょっと1年考えてからにしようかなと思って、そう決めました。この1年はAKBやお仕事にしっかり集中してやってみて、選択肢を考えるのはそれからかなと思います。

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