Channel 4Kを視聴するために必要なものは、HDMI 2.0とHDCP 2.2に対応した4Kテレビ、ハイスピードHDMIケーブル(カテゴリー2)、Channel 4K対応チューナーとスカパー!ICカード、124/128度CSデジタル放送対応アンテナとなっている。

これまで発売されてきた4Kテレビの多くは、ファームウェアやハードウェアのアップデートによりHDMI 2.0とHDCP 2.2に対応可能だ。例えば、ソニーは2014年5月に、HDMI 2.0とHDCP 2.2への対応について発表しており、東芝では2013年12月にHDMI 2.0へのバージョンアップ、2014年6月にはHDCP 2.2へのバージョンアップを発表している。なお、2011年12月に発売した「レグザ 55X3」と2012年6月に発売した「レグザ 55XS5」に関してはアップグレードの対象外とのことで、今後も対応予定はないという。

Channel 4Kの視聴に必要なもの

ソニー「ブラビア KD-65X9200B」

HDMI 2.0とHDCP 2.2に対応した4Kテレビを使用している場合には、チューナーやアンテナなどを揃えれば、Channel 4Kの視聴が可能だ。2014年7月時点で市販されているチューナーは、シャープの4Kレコーダー「TU-UD1000」のみとなっている。現時点でChannnel 4Kを観る場合、この製品を使用することになるわけだ。なお、2014年秋には、ソニーもChannel 4Kに対応したチューナーを発売予定だ。

TU-UD1000にはスカパー!ICカードが付属しており、所定の申し込みを行えばChannel 4Kの受信が可能だ。TU-UD1000はChannel 4Kだけでなく、スカパー!プレミアムのチューナー、地上/BS/110度CSデジタルチューナーも内蔵している。アンテナはスカパー!プレミアムサービスで使用されているものなので、プレミアムサービスに加入しているユーザーは新たに設置する必要はない。4K対応テレビを既に持っていて、スカパー!プレミアムサービスにも加入しているという場合、出費は最小限で済むのだ。

シャープ「AQUOS 4Kレコーダー TU-UD1000」

このようにすれば、家庭でChannel 4Kを体験することができるが、それ以外にもその4K画質を確かめる方法はある。もっとも手軽な方法は、量販店の店頭で視聴することだ。シャープによると、2014年7月時点で約2,000台のTU-UD1000を店頭に設置しているという。ある程度規模の大きな家電量販店ならば、その映像を体験してみることが可能だろう。

試験放送はいつまで? 機材は試験放送後も使えるの?

Channel 4Kは、あくまでも試験放送だ。NexTV-Fによると、4K放送の本サービスを行う事業者がある程度増えてきた段階で、試験放送はその役割を終えることになるという。

現在、複数の事業者が4K放送への参入について検討しているとのこと。NexTV-Fでは、4~5年といったスパンではなく来年度ぐらいにも、本放送への移行が起こり得るとしている。なお、Channel 4Kの視聴環境は、本放送がスタートした後もそのまま利用できる。

10月には4KのVODサービスもスタート

Channel 4K以外にも、4Kの放送やVODサービスがスタートする予定だ。NTTぷららでは、4K映像のVODトライアル配信を4月8日よりスタート。さらに、6月27日より、商用の光回線を利用した4K映像のIP放送の配信トライアルを実施している。これらは商用回線を使用したもので、店頭などでのデモンストレーション用。一般ユーザー向けではない。しかし、2014年10月には、一般向けのVODサービスもスタートする予定となっている。

NTTぷららの4K映像VODサービスを利用するには、4Kテレビのほかに、ひかりTVの4K VODに対応したチューナーとHEVCデコーダーが必要になる。

シャープが6月に発売した4K液晶テレビ「AQUOS UD20」シリーズには、ひかりTVの4K VODに対応したチューナーとHEVCデコーダーが内蔵されており、光回線とひかりTVへの契約のみで、4K VODサービスを利用可能だ。

シャープ「AQUOS UD20」シリーズ

次回は、AQUOS UD20とTU-UD1000を使用してのChannel 4K視聴の感想と、4K映像の持つ意味について話を進めていきたい。