マイナビニュースの別稿でNURO 光の実際の宅内工事と宅外工事の様子をお届けした(NURO 光は現時点では、1都6県(一部エリアを除く)で戸建ておよび2階建て以下の集合住宅向けのサービスとなっている)。今回はNURO 光がウリにしている最大2Gbpsの実力を、さっそく速度計測して確かめてみようと思う。その他、すでに別の固定回線を使用している人にとって乗り換える価値があるのかといった点や、導入・利用におけるちょっとした注意点も合わせて解説してみたい。
機器スペック上限近くまで使える"ちょっぱや"回線
さっそくNURO 光の通信速度テストを実施してみることにした。計測には、ソネットが公式サイトで提供する「通信速度測定システム」を利用している。ソネットやNURO 光以外の環境でももちろん使えるので、自身の回線の通信速度を知りたい人はぜひアクセスしてみよう。
なお、テストに使用した機材は、MacBook Air(13-inch, Mid 2013)、有線接続には「Apple Thunderbolt - ギガビットEthernetアダプタ」とカテゴリー7のLANケーブル。3回計測して平均を算出した結果は以下の通りだ。
テストでは、上り下りともに1Gbpsに迫る数値になった。最大2Gbpsなんだからそれくらいの速度は出て当たり前だ、と思う人もいるかもしれない。あるいは、2Gbpsと言っておきながら1Gbpsにも届いていないではないか、と思う人もいるかもしれない。
ご指摘はごもっともだが、NURO 光で1台のPCが利用できる帯域幅は今のところ最大1Gbpsなのだ。それはなぜか。NURO 光の回線は最大2Gbpsではあるものの、その速度で通信できるのは実はONU(終端装置)まで。ONUには、PCなどに接続するためのギガビット対応の有線LANポートを装備しているが、この部分の通信仕様は最大1Gbpsだ。したがって、PC 1台あたりの通信速度は最大でも必ず1Gbpsとなってしまう。
ただし、同時に使用する他のPCや、無線LAN接続のスマートフォン・タブレットがある場合でも、1台あたり最大1Gbpsという帯域は変わらない。たとえば夫婦で別のPCを使うようなシーンであっても、互いの通信が互いに影響することはきわめて少なく、それぞれが常にほぼ1Gbpsを占有できるわけ。そういう意味では、テスト結果の値はかなり上限に近い速度に達していることがわかる。
試しに無線LANで接続したスマートフォンとタブレットでYouTubeのフルHD動画を再生しながら、PCを有線接続して同じように速度計測してみたところ、誤差と思われる程度しか変化がなかった。
今や家庭にはPCだけでなく、モバイル機器やゲーム機、家電など、インターネットに常時接続する機器がいくつもある。最大100Mbpsや1Gbpsの光回線であっても、複数台で帯域を分け合うため、1台の機器が回線の最大速度を100%活用できるわけではない。それに対し、余裕をもって1Gbpsを使い切ることができる、というのが、最大2GbpsのNURO 光における一番のアドバンテージなのだ。