米Amazon.comが6月18日(現地時間)に米シアトルで、製品発表イベントを開催する。米メディアの予想は一致しており、同社はイベントで3Dディスプレイを備えたスマートフォンを発表する見通しだ。Amazonが公開した予告動画では、発表予定の製品に触れたAmazonユーザーが「これはスゴい」「今までのものとは比べものにならない」と口々に驚きの声を上げている。Amazonは3D表示をどのようにスマートフォンで活用するのか? Amazonのスマートフォン市場攻略法は? Amazon初のスマートフォンに関する噂をまとめた。

3Dに関してはTechCrunchが、オムロンの顔画像センシング技術OKAO Visionを採用した機能になると報じた。OKAO Visionは、顔や人の位置の特定、顔や人の動きの認識、表情の認識などを実現する。端末を傾けたり、顔を左右に動かすと見えていなかったサイドパネルにアクセスできるというように、Amazonは同技術を使って3D効果のあるインターフェイスを実現するという。

OKAO Vision採用は、今年4月にBGRが公開したAmazonのスマートフォンと思われる端末の画像とも合致する。端末前面の画像では、通常のスマートフォンの前面カメラ以外に、四隅に一つずつカメラを備えているのが見える。この4つのカメラの位置関係からX、Y、Z座標を導きだし、さらにジャイロセンサや加速度センサからの情報を合わせて正確で反応の良い3D効果を実現するという。

OKAO Visionは性別、年齢、人種、笑顔度なども推定でき、それらは商品のおすすめなどに利用できる情報になるが、現時点でAmazonはヘッドトラッキングのみに利用しているという。プライバシーに関する議論が起こるのを予想してるのかもしれない。しかし、スマートフォン市場では後発のAmazonが、AppleやSamsungなどからユーザーを奪うには、ライバルにはない有用な機能を強くアピールする必要がある。3D効果は早くも耳目を引いているが、発表ではそれが有用な機能に仕上げられているかが問われる。VentureBeatによると、スマートフォンはモバイル端末チームとして知られるLab126が開発を担当している。同チームはカリフォルニア州クパチーノを拠点としており、AppleやMotorolaからヘッドハントしたスタッフが多数在籍しているという。