東京都心の眺望を独り占め
同施設の最上層にあるホテル「アンダーズ 東京」からは、東京タワーやレインボーブリッジ、東京スカイツリー、皇居などの東京都心の眺望が楽しめる。アンダーズ(Andaz)はヒンディー語で"パーソナルスタイル"という意味であり、ホテルではその地域の個性や魅力を、デザインやサービスを通して表現している。
同ホテルでは、世界的に有名なホテル・レストランデザイナーのトニー・チー氏と、和の神髄を伝えるクリエイティブディレクターの緒方慎一郎氏がコラボレーションしたインテリアを採用。客室には和紙や北海道のウォルナット材などの自然素材を使用し、桂離宮(かつらりきゅう)やふすま、障子などから着想したデザインを取り入れている。バスルームは客室の4分の1の面積を占め、深くゆとりのあるバスタブを備えさせるなど、自宅にいるような居心地の良さを追求している。
客室サービスとして、WiFiインターネット接続やミニバー(ソフトドリンク・スナック)、朝刊を無料で提供。また、客室からは市内通話も無料となる。そのほか、高速給水バスタブやバスアメニティー、バスローブ、ヘアドライヤー、大型液晶テレビ、Bluetoothスピーカー、セーフティボックスなども用意。客室料金は、「アンダーズ キング/ツイン」6万円前後(参考価格)となる。
ホテル内には独立型チャペルがあるほか、イベントスペース、20mプールやフィットネスセンターを備えたスパ、クラフトビールやハンバーガーなどを提供するカジュアルダイニング「BeBu(ビブ)」などを完備。様々なシーンに応えるサービスを展開している。
「アンダーズ 東京」と提携する住宅「虎ノ門ヒルズレジデンス」では、エントランスやラウンジなどの共有スペースを、ホテルと同じデザイナーがインテリアデザインを担当。住居者は、ルームサービスやランドリーサービスなど様々なホテルサービスも利用できる。住居は44.80平方メートルから最大239.83平方メートルまでのプランを用意している。
オフィスワーカーの安全を守る装備
ビジネスパーソンをサポートするサービスとして、耐震性能や防災機能などという安全面でも、虎ノ門ヒルズならではの技術が搭載されている。
同施設は通常の東京電力からの受電に加え、バックアップとしてガスと重油による発電設備を用意。万が一、東京電力と都市ガス双方からの供給が停止した場合でも、貯蔵の重油にて、保安用は連続100時間、オフィスシェア用は連続63時間の給電が可能となっている。また、太陽光発電装置を通じて自然エネルギーも活用している。
そのほか、非常時に約3,600人規模(想定)の帰宅困難者の一時滞在スペースとしても活用できるように低層部を整備。一般業務無線とFWA無線を併用した独自システムを構築することで、災害時における通信手段の多重化させ、来館者や帰宅困難者への的確な誘導に対応するという。
ともににぎわいを増す「新虎通り」の新しい顔
また、虎ノ門ヒルズが面する、新橋と虎ノ門を結ぶ通称「新虎通り」では、東京のシンボルストリートを目指す"シャンゼリゼプロジェクト"が進んでいる。新虎通りはトンネルと地上の二重構造で、地上部の歩道は幅13m。来春には街路樹などの整備が完了する。この新虎通りにも、虎ノ門ヒルズのオープンに合わせて様々なショップが誕生する。
虎ノ門ヒルズと新虎通りの交差点に位置する「GOOD MORNING CAFE & GRILL」は、6月10日にオープン。コンテナをつなぎ合わせた平屋つくりのカフェで、素材を生かしたグリル料理や気軽な洋風串揚げ、オリジナルのハンバーガーなどを提供している。ウッドフローリングや木目を生かしたテーブル席のほか、光が降り注ぐオープンテラス席も用意しており、貸し切りパーティーなどにも利用できる。
6月11日には「アマンド フローズンリングカフェ」がオープンし、独自の製法で凍らせた新商品「フローズンリングシュー」(260円)のほか、新虎通りをイメージした限定商品「新虎ロール」(1,000円)を展開。今後は、アウディの体験型コンセプトスペース「Audi driving experience」(試乗体験スペースは8月にオープン予定)や、原宿ROCKETのポップアップギャラリー&ショップ「新虎ROCKET」なども加わり、新虎通りに華やかさをプラスしてくれる。
虎ノ門ヒルズ周辺エリアは、東京都が外国企業誘致を推進する「アジアヘッドクォーター特区」内に位置する。同施設は東京を代表する新たなランドマークとして、東京ならではの新しい魅力を世界に発信していくという。東京の未来をここ、虎ノ門ヒルズで体感してみてはいかがだろうか。
※記事中の情報・価格は2014年6月取材時のもの。税別と書かれた以外の価格は税込価格