ボタン1つでいつでもオーバークロックできるケース
「MASTERPIECE i1440」シリーズは、前述した通り、オーバークロック対応モデルであることが大きなポイントとなっている。対応CPUを搭載しているだとか、オーバークロック用のユーティリティを搭載しているというだけではない。CPUとGPUの両方をオーバークロックできるのだが、その実行がケースにあるボタンを押すだけで可能なのだ。
あまりにも簡単すぎて、オーバークロックしているという実感がないくらいだが、動作の様子は付属のツール「G-Tune OC Boost」で確認できる。GPUオーバークロックについては、ベンチマークソフトを実行するなど、負荷をかけないとその様子がわからない。しかしCPUは、標準状態では負荷の有無により動作周波数が変化するが、オーバークロック時は高い数値で固定されるのでわかりやすい。
知識のあるユーザーならメーカー保証外の自己責任にはなるが、さらに細かく設定をつめることも可能。しかし、安全な範囲でオーバークロックを楽しみたいユーザーは、このボタンをオン/オフするだけで十分だろう。Windowsの再起動すら不要で、本当に手軽に利用できる。
ケース正面にある「OC」ボタンを押すだけで、オーバークロックのオン/オフが可能だ |
「G-Tune OC Boost」標準状態 |
「G-Tune OC Boost」標準状態で負荷あり |
「G-Tune OC Boost」オーバークロック |
「G-Tune OC Boost」オーバークロックで負荷あり |
エアフローが十分考慮され、冷却性能に優れたケースを採用
オーバークロックで怖いのは、廃熱不良だ。「MASTERPIECE i1440」シリーズのケースはオーバークロックボタンを搭載しただけでなく、エアフローもよく考えられている。本体側面だけでなく天面および前面にもメッシュ部分があり、各所の内側にはファンも配置。吸気、排気がスムーズに行われ十分冷却されるので、安心してゲームに集中できる。
インタフェースも充実で使い勝手も抜群
ケースサイズは、W219×D471×H499mmで、重さは約17.1kgだ。大型のマシンだけに、インタフェースは充実している。
まずフロント・インタフェースの数が多い。マルチカードリーダーと、USB 3.0ポート×2、USB 2.0ポート×2が並び、マイク端子、ヘッドフォン端子も用意されている。普段からこまめに着脱を行う機器は、すべてフロント・インタフェースだけで足りるだろう。机の下に設置して座った状態で使う場合でも、光学ドライブが一番上のベイに取り付けられているので、不自然にかがんだりしなくてもメディアの出し入れが可能だ。
背面にはマザーボードに接続するものとして、USB 3.0ポート×4、USB 2.0ポート×2、PS/2ポート、S/PDIFポート、有線LANポート、各種オーディオ端子がある。そしてグラフィックス機能については、試用機の場合、NVIDIA GeForce GTX 780 Tiを2枚搭載しており、DVI-I、DVI-D、HDMI、DisplayPortポートが2セット並んでいた。
フロントにはマルチカードリーダー、USB 3.0ポート×2、USB 2.0ポート×2、オーディオ端子がある |
背面には、USB 3.0ポート×4、USB 2.0ポート×2、PS/2ポート、S/PDIFポート、有線LANポート、各種オーディオ端子と、グラフィックスカードの持つインタフェースが並ぶ |
「MASTERPIECE i1440」シリーズは、6種類のベースマシンに加え、ユーザーが自由にスペックを組み替えられるBTOに対応しており、かなり幅広い構成が選択できるのも大きな魅力。今回試用したのは最上位機種だけに、何をしても非常に快適で、待たされたり不自然さを感じるということはまったくなかった。オーバークロックについても、いつでもボタンを押すだけでオン/オフできる手軽さがうれしい。ハイエンドマシンを求めており、オーバークロックにも興味はあるけれど面倒なことはしたくない、という人にぴったりなマシンといえるだろう。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | MASTERPIECE i1440PA1-SP-DOC-CL |
CPU | インテル Core i7-4770K |
メモリ | 32GB PC3-19200 DDR3 |
SSD | 2TB RAID 0(ストライピング 1TB×2) |
HDD | 2TB SerialATAIII |
チップセット | インテル Z87 Express |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
グラフィックス | 【SLI】NVIDIA GeForce GTX 780 Ti |
OS | Windows 8.1 Pro 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN |
インタフェース | USB 3.0×6(前面×2、背面×4)、USB 2.0×4(前面×2、背面×2) |
サイズ | W219×D471×H499mm |
ディスプレイ | - |
価格 | 499,800円(税別) |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2014/6/2(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。