マウスコンピューターの「MASTERPIECE i1440」シリーズは、基本構成がハイスペックなうえ、オーバークロックにも対応したセパレート型のデスクトップPCだ。しかも、そのオーバークロックは誰にでも簡単にできるという。その実力がどのようなものなのか、なぜ簡単にオーバークロックできるのかを紹介しよう。
ハイエンドな構成にオーバークロック機能をプラス
「MASTERPIECE i1440」シリーズは、全モデルでインテルCore i7-4770Kを搭載したクロックアップ対応モデルとなっている。もちろん、クロックアップ対応CPUを搭載しているだけではない。誰でも簡単にクロックアップできる仕掛けを用意し、さらにほかの構成も強化。ゲーミングPCのブランドであるG-Tuneにふさわしい、ハイエンドマシンだ。
今回試用したのは、その最上位モデルに当たる「MASTERPIECE i1440PA1-SP-DOC-CL」だ。32GBの大容量メモリを搭載し、グラフィックスにはNVIDIA GeForce GTX 780 TiをSLIで2枚用意。グラフィックス機能のクロックアップにも対応した、デュアルオーバークロックモデルだ。
さらに、ストレージはRAID 0構成の2TB SSDと、2TBのHDDを搭載している。速度と容量を両立させたければ、SSDとHDDの両方を搭載するのは、いまや当たり前の構成だが、SSD側もRAID 0構成(ストライピング)で2TBの容量を確保。高速に使えるストレージが大容量であるおかげで、高速起動させたいアプリケーション類や現在作業中のデータ等を、すべてSSD側に保存して、快適に作業することもできる。
2TB分のSSDと2TBのHDDを搭載。スピードと大容量の両方を同時に手にできる |
当然だが、CrystalDiskMark 3.0.2での速度計測結果も優秀だ |
標準状態でも性能十分、オーバークロックの効果もばっちり
まずは、この構成で実施したベンチマークの結果を紹介する。最初はWindowsエクスペリエンス インデックスの項目にあわせて、Windowsシステム評価ツール(WinSATコマンド)の実行結果を見てみよう。標準状態ではSLIが有効になっていなかったため、標準状態のままの場合と、SLIを有効にしてオーバークロックを行った状態のものを比較してみたが、そもそも元の構成がハイエンド過ぎるため、結果に差は出なかった。
Windowsシステム評価ツール(WinSAT) | ||
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項目 | SLI/オーバークロックなし | SLI/オーバークロックあり |
プロセッサ | 8.5 | 8.5 |
メモリ | 8.5 | 8.5 |
グラフィックス | 8.5 | 8.5 |
ゲーム用グラフィックス | 8.5 | 8.5 |
プライマリハードディスク | 8.5 | 8.5 |
PCMark8では、それほど大きな差ではないが、オーバークロックを行ったほうが、当然のことながら良い結果になっている。一方、3DMarkでは大きく差がついた。CPUだけでなくGPUのクロックアップも行っていることで、やはり3Dゲーム等、負荷が大きい場合を想定したベンチマークのほうが、よりその効果がわかりやすいようだ。
さらにわかりやすい結果が出たのは、ゲーミングベンチだ。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」を、最高品質(1920×1080)で、標準状態とSLIを有効にしてオーバークロックした状態で実施してみたところ、はっきりとした差が出た。どちらも評価としては「非常に快適」なのだが、値の差は大きい。