いつから利用できる?
LTE-Advancedの技術仕様は、現在のところ3GPPを中心に標準化作業が進行中。当初は2015年のサービス開始が見込まれていたが、一部の技術を利用したサービスは2014年内にも提供開始される見込みだ。
日本の総務省もLTE-Advancedでの利用が想定されている新周波数帯3.4-3.6GHz帯について、割り当てを希望した携帯電話会社から事業計画などのヒアリングを開始した。申し出たのはNTTドコモとau/KDDI、ソフトバンク、そしてイー・アクセスの4社だ。
ところで、LTEおよびLTE-Advancedには送受信で異なる周波数帯を使用する「FDD」と、時分割により同一周波数帯で送受信を行う「TDD」という2つの種類がある。そのためFDDとTDDのどちらがLTE-Advancedに採用されるかが注目を集めてきたが、1月に実施されたヒアリングでは4社すべてがTDDを希望し、すう勢が固まった形だ。
気になるのはサービス開始時期だが、一番乗りはau/KDDIだ。といっても割り当てが未定の3.4-2.6GHz帯を含めたものではなく、現在同社がLTEに利用している2.1GHz帯と800MHz帯という2つの周波数帯をキャリア・アグリゲーション(CA)により束ね、下り最大150Mbpsという通信速度を実現する。ハードウェアレベルの対応が必要となるため、2014年夏モデルとしてスマートフォン5機種、タブレット1機種が用意される。 NTTドコモも2014年後半にLTE-Advancedの実証実験を開始する予定だ。800MHzと1.5GHz、1.7GHz、2GHzの4つの周波数帯のうち800MHzを除いた3つの周波数帯を利用し、下り最大225Mbpsを実現する。こちらも2014年夏モデル以降のスマートフォンで対応する予定だ。
ソフトバンクはサービス開始時期を明らかにしていないが、900MHz帯でLTEの運用が可能になれば、900MHz帯と2.1GHz帯を利用したキャリア・アグリゲーションで高速通信サービスを提供するとしている。「発表と同時にサービスインする」との発言もあるので、そう遠くない将来スタートすると考えてよさそうだ。
(記事提供: AndroWire編集部)