――またオファーが来たらどうしますか?
……(静かに首を振る)。
――えっ!? 即答ですね。ぜひ続けるべきだと思うのですが。
みなさんがいたからできましたけど…。なんとか乗り切ったというか…みなさんがいい人たちで良かったと本当に思います。あとは、現場で知ったことも多かったです。私の周りには役者さんがあまりいないので、役作りの仕方とかを現場で聞いたりして。撮影中はチャラく見える俳優さんも、皆さんすっごく真面目なんですよ(笑)。こういう人たちで作られているのかと思うと、ドラマの撮影は本当に大変なことなんだなと。次に音楽のステージに立つ時に、必ず身になるようなことが絶対にあると思いました。
――"ハセ"こと長谷川ユリは恋愛に消極的ですが、ご自身は正反対だそうですね。
すてきな人だと感じて、人柄や新たな一面を垣間見られた時は、絶対にその縁を逃したくないというか。「また縁があればどこかで」みたいな感じはすごくもったいないから、もっと知るために積極的に話しかけたりします。
――ドラマでも携帯電話がきっかけで男女が知り合いになるシーンがありますが、まさにそんな場面ですね。
その時に何を感じるかだと思うんですけど、一瞬で分かるような「あっ!」という瞬間があると一気に打ち解けてしまうタイプです。言葉では説明しづらい、感覚的なことなんですけど、相手もそういうタイプだとすぐに仲良くなれると思います。
――そういう出会いは本当に貴重ですね。
私は男女関係なく、出会う人の面白いところを探してしまうので、その人の世界観や考え方が面白いと感じると、もっともっと話を聞かせて! ってなっちゃいます(笑)。そういう部分では、グイグイのタイプだと思います。
――ハセと違って攻めるタイプになると思うんですが、やっぱり追いかけられると逃げたくなりますか。
追いかけられると…どうなんでしょうね。自分のスピードとあまりに違ったら、かみ合わないのかもしれませんね。自然に任せて、うまくタイミングが合えばきっといいんでしょうけど。
――今回の「Jewel」という楽曲ですが、そういうご自身の経験も表現されていたりするのでしょうか。
はい。自分の中にある衝動や、感じること、自分とはどんな人間なのか、moumoonの音楽はどのようなものなのか…。ジュエルスパークリングのイメージを土台にして、そこに自分のさまざまな思いを並べてみるというか。こんな日が続けばいいのにな~みたいな歌というよりは、自分のパーソナリティをしっかり曲にガバッと出そうということをテーマにやっていたので、音的にも面白い部分が多いですし、私が好きな癖のある言葉使いもたくさんあります。
でも、やっぱり自分が大事に思っているのは、世の中色んなことがあるけど、一口飲むだけで生き返る感覚とか、素直で生きていけば凝り固まることなく自然体でいられるんじゃないかという思いとか。リズムだったり音に任せて、自由奔放に生きていく人間らしさを表現しているので、それを聞いた方が楽しいと思ってくださったらいいですね。
――おまじないのフレーズも、CM、ドラマ、楽曲で共通していますね。
「ジュエルエルエルコイコラーゲン」がCMの中で使われているおまじないなんですが、CM中の2人はこのおまじないは絶対に効くと信じているわけですから、曲の中でも「ジュエルエル」というフレーズを入れました。お腹の底から笑えるような曲になればいいなと思ったので、がっつり入れています(笑)。
――曲を聞いていると、moumoonさんのライブに行きたくなります。いま、全国ツアー中ですよね。
はい。6月13日に東京でファイナルを迎えるのですが、その日には「Jewel」も演奏すると思います。ライブを想像しながら作った曲なので、クラップの音がすごく入っていますし、野外ライブを思い描きながら音や言葉を考えました。ぜひライブで聞いてほしいですし、この曲で楽しい気持ちになってくれたら最高だなと思います。