クラタス秋葉原に立つ!

今回のイベントである意味、一番の目玉となったのは巨大ロボット「クラタス」の展示だろう。声優の古谷徹氏と、クラタスの制御ソフトウェアを担当している吉崎航氏のセッションには大勢の人が詰めかけ、関心の高さをうかがわせた。

古谷氏(左)と吉崎氏(右)のセッションは大混雑。ステージに近づけない…

これがクラタスだ! 人間が乗って、自走することが可能。腕も動くぞ!

Windowsのイベントになぜ巨大ロボットが…と疑問に思うかもしれないが、それはもちろん、クラタスにWindowsが搭載されているからだ。クラタスは吉崎氏が開発した「V-Sido」(ブシドー)と呼ばれるソフトウェアで制御されており、このV-SidoがWindows PC上で動作している。クラタスは「最大級のPC周辺機器」と言えるかもしれない。

機体にはWindowsのロゴが。PCにはWindows 8.1 Updateが使われているという

冒頭から「古谷、クラタス行きま~す!」などと飛ばし気味の古谷氏であったが、吉崎氏から、クラタスはキーボードでもタッチパネルでも動かせると聞くと、「最新型のモビルスーツ(MS)じゃないですか!」と大興奮。対する吉崎氏は「最新型のマイクロソフト(MS)です!」と、絶妙な切り返しを見せて笑いを取った。

最初からテンションが上がりっぱなしの古谷氏は、そのままクラタスに搭乗することに。古谷氏の搭乗シーンは、以下の動画を見て欲しいが、古谷氏は「こんな感じだったのかと。乗った後だと役作りが変わる」と、大きな影響を受けた模様だ。

<動画>古谷氏、クラタスに乗る
http://youtu.be/Qi4DbPQtk6I

なお、クラタスを開発している水道橋重工は会場にブースも出しており、V-Sidoのデモを行っていた。V-Sidoは、クラタスのような巨大ロボットでも、1kg程度の小さなホビーロボットでも、同じように制御が可能だ。V-Sidoを搭載したマイコン基板「V-Sido CONNECT」が現在開発中で、今年中の発売を予定している。

V-Sidoには物理エンジンが搭載されており、転ばないような制御が可能

背中にV-Sido CONNECTの基板を搭載。センサーやサーボモーターを接続できる

お馴染み"改造バカ"も登壇

最後のセッションには、秋葉原の自作イベントではお馴染み、テクニカルライターの高橋敏也氏が登場、「DIY最前線トレンド講座」と題して、昨今の自作PC事情について語った。

高橋氏。この姿でクラタスの警備をしていたとか

もちろんWindows 8.1 Updateは購入済みだ

いきなり英語の問題が。さあ考えてみよう

これが解答だ。かなりややこしい

昔の自作PCには、「安い」という明らかなメリットがあったが、メーカー製PCの低価格化が進んだ現在、価格的な優位性はすでに無い。では一体、何のためにPCを自作するのか、ということであるが、高橋氏は「自分の好きな構成にすることができる」「パーツ選びの楽しさ」「組み立てる楽しさ」などをメリットとして挙げる。

高橋氏の製作例。NUCマザーをアクリルのパイプに入れて、ファンを付けた

これは仮想通貨のマイニング用PC。電気料金がえらいことになっているとか

パーツ選びは楽しい反面、どう選んだら良いのか、初心者には難しいところもある。特に本体ケースの選択は自作PCの醍醐味とも言えるが、高橋氏は「どんなに組み立てにくくても、自分の好きなデザインと色を選んで欲しい。毎日見る物だから、後悔しないように、これがいいなと一目惚れしたものにしよう」とアドバイスを送った。

最新パーツを紹介。大容量のHDDも買いやすい価格になってきた

ショップPCは「自作PCのいい入門になる」と高橋氏もオススメ

「全て自己責任だが、自作PCは自由。自分の作りたいものを叶えるのは自作PCしかない」と高橋氏。「自作PCをやってみたいという人が近くにいたら、ぜひ助けてあげて欲しい。それでこちらに引き込んじゃいましょう、面白いぞと。そうやってどんどん仲間を増やすのが、我々が幸せになる道」と述べて、セッションを締めくくった。