CAの特長とメリット

今夏に導入が予定されているCAは、LTE-Advancedの主要技術のひとつ。複数の周波数帯を同時に利用することで「通信速度の向上」「安定した高速通信の実現」「ネットワーク全体の効率化」を実現できる。

CAでは、複数の周波数帯を同時に利用することで通信速度の向上/ 安定した高速通信の実現/ ネットワーク全体の効率化を実現できる

具体的には、800MHz(受信最大75Mbps)/ 2.1GHz(受信最大75Mbps)の電波を同時に受信することで、受信最大150Mbpsを実現する。ふたつの周波数を利用するため、片方の電波が弱いエリアでももう片方の電波で補完できる。800MHz、2.1GHzのどちらか片方の周波数の通信が片寄っているような状況下では、空きリソースを動的に割り当てることでネットワーク全体の周波数利用効率を向上できるという。

ふたつの電波で安定通信を実現できる

空きリソースを有効活用できるのも特長のひとつ

CAの導入により、受信最大150Mbps対応エリアが大幅に増加できるメリットもある。KDDI(au)では2013年10月から、3Gトラフィックの比較的少ない地域を中心に「2.1GHz(20MHz幅)」で受信最大150Mbps対応エリアの構築を行ってきた。今夏以降は、全国各地で「800MHz(10MHz幅)+2.1GHz(10MHz)」を利用したエリア拡大を同時平行で行っていく考えだ。ちなみに従来のLTE規格では、連続した20MHz帯域までしか利用できなかった。しかしLTE-Advancedを導入すれば、CA技術によって最大100MHzまでの周波数帯域の利用が可能になるとのことだった。

KDDIでは800MHZの10MHZ帯域と2.1GHZの10MHZ帯域を重ねることにより、受信最大150Mbpsエリアを一気に広げていく

受信最大速度150Mbpsに対応する基地局は、CA導入時点で約2500局(2.1GHz帯含む)、2015年3月末には全国20000局にまで拡大予定。ただ、従来機種では800MHz+2.1GHzによる受信最大速度150Mbpsの高速通信は利用できない。KDDI(au)では2014年夏モデルとして、対応機種を数機種投入する考えだ。

受信最大速度150Mbpsの対応エリアを全国各地に拡大していく。対応基地局は、2015年3月末には全国で20000局に到達する見込み