強力なアップスケーリング機能

T954/89Lは同社の液晶TV「レグザ」で培ったノウハウをつぎ込んだ強力な高画質化機能を搭載している。レグザでは専用チップで実装していた「REGZA Engine CEVO 4K」をソフトウェア化し、CPUとGPUで連携処理する「レゾリューションプラス」により実現している。

画像の輝度成分に対してテクスチャや輝度成分の解析を実行し、解像感や光沢感をより実物に近づけるといった機能がある。また動画再生時にはシャープネス補正やダイナミックコントラスト等の処理も追加される。

こうした特殊な機能は「専用プレイヤーのみで有効」という縛りがあると一気に使えなくなるものだが、レゾリューションプラスはさにあらず。Windows Media PlayerやSkype上でも効果を発揮する。YouTubeでの動画再生に限定されるものの、IEでも補正効果が効くのがうれしい。

フルHDのH.264動画をWindows Media Playerで再生させたところ。補正後(画面左半分)は石畳のテクスチャーのキレが補正前(画面右半分)に比べ、格段に向上している

レゾリューションプラスは「画面設定ユーティリティ」から設定する。アプリごとに有効/無効を指定することも可能だ

4K表示とレゾリューションプラスに十分な"目応え"

今回は試作機の評価ではあったが、4K解像度のIGZO液晶やレゾリューションプラスのすごさについては、十分な"目応え"を確認できた。現状では、GUIスケーリングに対応しないアプリがまだ存在することを考えると、あれこれアプリを入れて作業する人よりも、標準搭載のアプリを中心に活用する人向けの製品という印象を受けた。もっとも。Lightroom 5がプリインストールされているので、写真編集用に強力なPCが欲しいなら、迷わずこの製品を買えばよいとも言える。

製品名 dynabook T954/89L
CPU Intel Core i7-4700HQ (2.4GHz)
メモリ PC3L-12800 8GB (4GB×2)
グラフィックス AMD Radeon R9 M265X
ディスプレイ 15.6型ワイド液晶 (3,840×2,160ドット、タッチパネル)
ストレージ 1TB SATA ハイブリッドドライブ
光学ドライブ BDXL対応ブルーレイディスクドライブ
ネットワーク IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、WiMAX、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T対応有線LAN
インタフェース USB 3.0×4、HDMI、SDカードスロット (UHS-II対応)、約92万画素Webカメラなど
サイズ/重量 W377.5×D244.0×H27.9mm/約2.4kg
バッテリ駆動時間 約3.6時間 (JEITA 2.0) / 約4.0時間 (JEITA 1.0)
OS Windows 8.1 64bit
店頭予想価格 税別230,000円前後