目立つシャープのテレビ販売回復、東芝は大幅減

商品別に見ると、2011年の地デジ化(アナログ停波)完了以降、長らく低迷していた薄型テレビは、3月の販売金額で2012年および2013年の実績を超えた。駆け込み効果が大きかったことが分かる。画面サイズ別では、20型未満だけが3月も前年割れしていただけで、それ以上のサイズは台数・金額とも大幅に増加した。

特に50型以上の大画面モデルが大きく伸びた

メーカー別に3月の状況を見ると、台数ベースでシャープが前年同月比120.1%増と大幅にシェアを伸ばす一方、東芝は53.6%減でシェアを大きく落とした。「シャープは新生活向けの30型台でシェアを伸ばした。東芝はワールドワイドでテレビ事業の戦略を変更しているところで、今は端境期にあると見ている。夏の4Kモデルで巻き返しに期待したい」(道越アナリスト)。

その4Kテレビだが、テレビ全体の中では台数構成比で1.1%、金額構成比で6.5%と低いが、50型以上の大画面モデルの中では台数で11.7%、金額で23.6%となった。「今夏モデルでは中型サイズでも4Kをラインナップし、比較的購入しやすいモデルが登場するだろう。ワールドカップの話題性に乗せてどれだけ販売を伸ばせるかがカギだ」(道越アナリスト)。

パナソニックのテレビも、3月は前年同月比55.8%増と好調だった

4Kモデルの構成比はほぼ横ばい

デジタルカメラも前年を上回る

デジタルカメラは3月、久しぶりに台数で前年を超えた。「消費増税の駆け込み需要で家電量販店に来店客が増え、そのついで買いで価格の安いコンパクトカメラが売れた」と道越アナリストは分析する。

一体型(コンパクト)とレンズ交換型(一眼レフ・ミラーレス)の販売台数構成比に大きな変化はない

コンパクトはキヤノンの強さが目立つ一方で、高級タイプでソニーの存在感が増している

一眼レフはニコンが単価アップを図るも、その影響でシェアを落とした。ミラーレスは引き続きソニーの強さが目立つ