最大4ストレージドライブ搭載も可能なボディ

スペック面ではGeForce GTX 870Mの採用を除き、ほぼ従来シリーズを継承しているが、特徴のある製品なので一通りおさらいしておこう。

まず、マシンを裏返して底面を見てみると、取り外せるカバーが3つ用意されていることがわかる。それぞれ、メインボード、HDD、光学ドライブの搭載エリアに相当するが、光学ドライブを取り外してみると、さらに2.5インチドライブを搭載可能なベイが1基設けられていることが確認できる。

左下のカバーから光学ドライブの取り外しが可能

本機はBTOオプションでmSATA SSDを最大2基選択できるようになっており、さらに2.5インチHDDも最大2基搭載できる。合計4基のストレージドライブを装備可能なのは、17.3型の大型ボディを活かしたメリットだ。ユーザーによるパーツ交換はメーカー保証外となるため、あくまで自己責任だが、入手性の高い2.5インチドライブに2基も対応しているという点は、知識のあるパワーユーザーにはうれしいポイントだろう。

標準構成ではmSATA SSDと2.5インチHDDの2ドライブ

カバーを開け、ネジ1本を外すと光学ドライブを引き出せる

その下にマウンタが備え付けられており、ここが2台目の2.5インチドライブの搭載場所となる

CPUは標準構成でCore i7-4700MQ(動作周波数2.40GHz、ターボ・ブースト機能利用時最大3.40GHz)を搭載しているが、BTOオプションでCore i7-4800MQ(同2.70GHz、最大3.70GHz)またはCore i7-4900MQ(同2.80GHz、最大3.80GHz)も選択できるほか、販売価格349,800円(税別)という最高級モデルでは、"Extreme Edition"のCore i7-4930MX(同3.00GHz、最大3.90GHz)を搭載している。さらに、CPUとクーラーの間に塗布されるグリスは、標準のもの以外にシルバーグリス(AINEX AS-05)、ナノダイヤモンドグリス(親和産業 OC7)も選択できるなど、マニアのこだわりにも応えられるオプション構成になっている。

快適なゲーミング環境をより多くの人々に

GeForce GTX 870Mの仕様を同780Mと比べてみると、CUDAコア数を削減(1536→1344基)した代わりに、コアクロックを引き上げた(771→941MHz・参考値)格好となっており、従来と性能の単純比較はできないが、おおむね同等クラスのパフォーマンスを確保した製品となっている。

負荷に応じて内蔵グラフィックスとGeForce GTX 870Mが自動的に切り替わるが、GeForce GTX 870Mが有効になると左端のメーターアイコンのランプが点灯する

3DMark Vantage Performanceプリセット

3DMark Vantage
Performanceプリセット
3Dmarks P23963
GPU SCORE 24005
CPU SCORE 23836
3DMark Vantage
GPU SCORE
1280×720 30245
1920×1080 16956
3DMark 11
Performanceプリセット
3DMark Score P7026
Graphics Score 7067
Physics Score 7919
Combined Score 5794
3DMark 11
Extremeプリセット
3DMark Score X2278
Graphics Score 2080
Physics Score 7936
Combined Score 2405
BIOHAZARD 6 ベンチマーク 1280×720 13210
1920×1080 8105
ロストプラネット 2 ベンチマーク
テストタイプB(DirectX 11)
1280×720 83.8fps
1920×1080 73.5fps
モンスターハンター フロンティア
オンライン ベンチマーク 大討伐
1280×720 20998
1920×1080 10928
ファンタシースターオンライン2
キャラクタークリエイト体験版Ver 2.0
1280×720【描画設定3】 48064
1920×1080【描画設定3】 26399
1280×720【描画設定5】 25043
1920×1080【描画設定5】 15736

ゲームベンチマークの結果を見ても、人気タイトルをフルHDの高画質設定でまったくストレスなく実行できる性能を有しており、海外の最新FPSなどデスクトップPCでもハイエンドクラスのグラフィックスカードを必要とする作品を除き、ほとんどのゲームを快適に楽しむことができるだろう。

CrystalDiskMarkによるmSATA SSDの性能測定結果

「NEXTGEAR-NOTE i990」シリーズは、ノートPCでできるだけゲームを快適に楽しみたいというユーザーはもちろん、ブラック1色のシンプルなデザインとなっているため、ハイスペックノートPCを求める多くの人々に適したマシンとなっている。従来製品に比べると価格も若干下がっており、大画面・高性能ノートPCの新たな指標として、注目したいモデルといえるだろう。

標準スペック

メーカー マウスコンピューター
型番 NEXTGEAR-NOTE i990BA1-SP
ディスプレイ 17.3型フルHDノングレア液晶(1920×1080)
CPU インテル Core i7-4700MQ
メモリ 16GB PC3-12800 DDR3L SO-DIMM
SSD 128GB(mSATA接続)
HDD 1TB SerialATAII
チップセット モバイル インテル HM87 Express
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX 870M
OS Windows 8.1 64ビット
LAN ギガビット(10/100/1000)LAN、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN
インタフェース USB 3.0×3(左側面×3)、USB 2.0×1(右側面×1)
サイズ W412×D276×H41.8~45.4mm(折り畳み時)
重量 約3.9kg
バッテリー駆動時間 約3.76時間
価格 199,800円(税別)

上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。

価格・構成については、2014/4/3(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。