タカラトミーは7日、東京・御茶ノ水のCAFE104.5にて、"ロボットがいる遊び心のある生活"をコンセプトとした、次世代エンタテインメント・ロボット「Omnibot」(オムニボット)シリーズの新展開について発表会を行った。
次世代エンタテインメント・ロボット新展開!
まずは新Omnibotシリーズ第1弾として、実績ある海外パートナーメーカーと協力し、倒立2輪型ロボット「Hello! MiP」(ハローミップ)を6月に、小型犬ロボット「Hello! Zoomer」(ハローズーマー)を7月に発売。価格は各1万5,000円(税別)。そして今後はオリジナル開発ロボットも順次リリースしていき、50億円規模の次世代エンタテインメント・ロボット市場確立を目指すという。
そもそも「Omnibot」とは、つくば科学万博の開催を背景に、トミー(当時)が1984年に発売した本格ホームロボットのシリーズ名。ラジコン操作をカセットテープに記録し、タイマーによって反復させることができ、玩具の枠を超えた大型ボディと優れたデザイン性で注目を集めた。
その後20年以上を経て、2007年には独自開発の超小型サーボモータを搭載した二足歩行ロボット「Omnibot 17μ i-SOBOT」(オムニボット 17ミュー アイソボット)が登場し、ブランドが復活。世界最小(当時)のヒト型量産ロボットとしてギネス世界記録にも認定され、これも話題となった。
1980年代中期に発売された元祖「Omnibot」シリーズ。今でも色あせないデザインが魅力 |
Omnibotの小さな仲間「トミー・ロボットシリーズ」や、もっと昔のロボも勢ぞろい |
世界最小を誇った、野心的な小型ヒューマノイド「Omnibot 17μ i-SOBOT」 |
近年は東京おもちゃショーでOmnibotコーナーを展開。試作モデルとして、2012年には新型μサーボを搭載した「i-SODOG」、2013年には人気キャラシリーズをベースにした「完全変形トランスフォーマー」と「リアル・ムービング・ゾイド」も公開された。
そのほか、男児に人気のバトルホビー「バトロボーグ」シリーズや、今月19日発売の「サムライボーグ」も一応Omnibotブランドに位置づけられてはいるが、同ブランドでの自律性を持った本格的な製品の発売は実に6年半ぶりとなる。
タカラトミーが誇る「Omnibot」ブランドへの想い
発表会では最初に、タカラトミー取締役兼専務執行役員の真下(ましも)修氏が「タカラトミーのオムニボットへの想い」を語った。
まず、「オモチャは産業技術の進歩に合わせて進化してきましたが、これから育つ有効な産業のひとつがロボット。ロボット技術をエンタテインメント用途に置き換えることで、次世代のオモチャを提供していきたい。ロボットはハードとソフトの融合だが、それこそ私たちオモチャ屋がもっとも得意とする分野。実際、タカラトミーでは1960年代からロボットのオモチャを手がけ、それぞれの時代の夢を形にしてきました」と、昔からロボットを手がけてきた玩具メーカーとしての矜持を述べた。
そして、「10年少し前にイヌ型ペットロボットが話題となりオモチャもたくさん出ましたが、今また時代がひと回りして、ロボット掃除機のヒット、デアゴスティーニの“ロビ”などがヒットしている。一方、インフラは、スマホやタブレット、無線LANの普及など大きく進化。それらをうまく活用することで、オモチャ屋ならではの、今までになかった“心を豊かにする新しいロボット玩具”をご提案できると考えています」と、現在の技術を盛り込んだ新しいOmnibotシリーズの展開に自信を見せた。