法人を強く意識したソリューションも提供
MouseProでは、クライアントPC向けの製品だけでなく、サーバ製品もラインナップしている。「中小企業のお客様を対象としていますので、ラックマウントのような類のものではなく、コンパクト性と運用の容易さを重視した製品です。ITシステムに詳しくないお客様ほど、ITを導入すれば解決できる課題を抱えている場合が多いのですが、簡単なファイル共有だけを考えても、何か難しそうという抵抗感を持たれている。専門知識を必要とせずに運用できる製品があれば、提案及び導入に繋げやすく、お客様によりセキュアで強固なITシステムを提供できると考えたのです」と小松氏は語る。中小企業の場合、専任のIT管理者を置くようなことは出来ない。結果的に、ちょっとパソコンに詳しいという人材が通常業務と兼任でIT管理者となるケースがほとんどだ。そんな環境の中でも、最小の負担と最大限の効果を提供できるソリューションをMouseProでは実現しているといえる。
また、2月にリリースしたばかりのWindows Embeddedを搭載した製品も注目を集めているという。「先ほど、超小型PCが組み込みに近い使われ方もされていると申し上げましたが、その分、お客様からの直接のリクエストが増えた分野の一つが組み込みです。MouseProではWindows Enbedded 8.1 Industry Proを搭載した製品をベースに、これらのニーズに対応していきます。また、組み込み分野においては、タブレット端末が重宝されるケースが多く、実際にリクエストをいただいておりますので、そういった声にお応えできるように、MouseProでの製品化を検討しています」と小松氏は語る。
実際に小売り業や製造業、医療サービスなどを中心に特定の業務アプリケーションを活用する事例は、年々増加傾向にある。そこを見据えた場合、Windows Embeddedの採用はプラットフォームとしては最適だ。「現在は超小型のMousePro MシリーズのみWindows Embedded 8.1 Indusutry Proを搭載した製品をラインナップしていますが、お客様のリクエスト次第でMouseProの全製品でこのOSをサポートする予定です。当製品に関する問い合わせは定期的に発生しており、2014年度は採用事例が増えてくると期待しています」と小松氏。こちらの今後も大変楽しみだ。
中小企業の強い味方であり続けるために
「法人ビジネスを今後も伸ばし続けていくには、更なる品質向上や、万が一に備える保守サポートも、これまで以上に考えていかなくてはなりません。それだけでなく、お客様が買いやすい、相談しやすい、モデルを選びやすいコンテンツやWebサイト、営業スタイルをご提供できるように日々努力をしています」と小松氏。スペックを見ただけである程度のパフォーマンスが理解できるPCマニアならば問題無いが、法人用途としてはそれだけでは不十分だ。用途別に分かれている製品ラインナップの見せ方や、ベンチマーク結果により、ある程度のパフォーマンス指標が直感的に分かるようなコンテンツなど、工夫すべき点は多いのだという。「とにかく、"○○しやすさ"を重視しています。パソコンに詳しくないお客様にも"わかりやすく"、安心してご購入いただくこと、更に使用いただいている際も、"使いやすい"サポートやご提案を心掛けています」と小松氏は語る。
立ち上げから3年で大きく成長したMousePro。今後、さらなる目標をどう見据えているか質問してみた。「この3年で、メーカーとして最後までサポートを続けることが如何に大切かを改めて実感しました。コールセンターではお客様の課題を解決できるまで徹底的にサポートし、修理サポートではお客様のご要望に合わせた修理を行います。直せない場合でも、お客様の運用状況に応じて最適な代替提案をさせていただく。結局、そうしたひとつひとつの積み重ねが信頼性、安心感に繋がり、MouseProを継続してご購入いただけていると考えています。もちろん、これはMouseProだけに留まらず、マウスコンピューター全体に関しても同じスタンスで活動を続けていきます。こうした私共の姿勢が何かしらの形でお客様にも感じていただけたことで、一定のご評価をいただけているのだと思います」と、MouseProの3周年とこれからを総括してくれた小松氏。
最後に小松氏は「これからも、良い意味で期待を裏切る製品やサービスを充実していきたいと思います。お客様にとって、『便利で頼れるパソコン屋』を目指して、今まで以上に良い製品、良いサービスを提供していきます」と、意気込みを語ってくれた。MouseProは今後も中小企業を中心に、より良いビジネス環境を提供するために活動を続けていく。