次に、重さに着目したい。

外出先に持ち出すからには、できるだけ軽いほうが良いのは当然だ。それでなくても、ノートPCやらカメラやらで常にカバンはパンパンなのだから……。

先ほどのスペック表を見ると、初代iPad miniの重さはNexus7(新型)の290gに次ぐ308gとなっている。現在は軽量なタブレットもかなり増えてはきたが、それでもなお現時点において、初代iPad miniの軽さはトップクラスだ。

実は2013年に新型のiPad mini Retinaが発表されたとき、もっとも期待したのはこの重量部分だった。もし重量が10gでも軽くなっていたら、新型に買い替えていたかもしれない。

しかし、残念ながら新型の重量は331gと、むしろ増えていてがっかりした。そりゃ331gだって十分軽いのだけど、せっかく薄くて軽いのが売りのiPad miniなのだから、そこはせめてキープしてほしかったのだ。

iPad mini Retinaとの比較

とはいえ、iPad mini Retinaが魅力的な製品であることは間違いない。たしかに重さは30g増えたが、それをさらに上回る魅力があれば買い替えたい。結局のところ、用途のかぶっているガジェットを買い替えるかどうかは「新型と旧型の魅力の差が、価格差を上回るかどうか(価格差<新型の魅力-旧型の魅力)」という単純な公式で表されるのだ(物欲ブーストが発動したときを除いて、だけど)。

新型iPad mini Retinaの魅力は、ディスプレイがRetinaになったことと、処理速度に関わるCPUの性能がアップしたこと、そしてメモリが512MBから1GBへと倍増したことである。いずれも着実な進化ではあるが、しかし、残念ながら私の用途では、初代iPad miniとの違いをはっきりと感じることは難しい。