WEIスコアと3DMARKで基本性能を計測
ここからは「NEXTGEAR-MICRO am510SA2」の性能をベンチマークで確認していこう。まずはWindowsの動作速度の指針となるWindows エクスペリエンス インデックスのスコアだが、本機にインストールされているWindows 8.1では、Windows 7のようにシステムから簡単に確認できなくなっているため、Windowsシステム評価ツールを利用して計測する。結果としては、プロセッサ、メモリが7.6、グラフィックス2項目が8.1という結果となった。プライマリディスクはHDDであるため、5.9どまりとなっている。体感速度の向上を目指すなら、BTOでシステムディスクにSSDを追加することをお勧めしたい。グラフィックス項目が8点を超えてきたのは、ゲーマーにとってうれしい結果だろう。
Windows エクスペリエンス インデックス | |
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プロセッサ | 7.6 |
メモリ | 7.6 |
グラフィックス | 8.1 |
ゲーム用グラフィックス | 8.1 |
プライマリディスク | 5.9 |
続いて、Futuremarkの定番3Dベンチマークソフト「3DMARK」を試してみよう。計測に使用したのは、DirectX 11世代のゲーミングPC向けとなる「Fire Strike」だ。結果は「3413.0 3DMarks」となり、ミドルロークラスの中では高い数値といえそうだ。さらに高負荷となる「Fire Strike Extreme」では「1232.0 3DMarks」となるが、こちらはハイエンドグラフィックスカードでも苦戦するベンチマークなので、致し方なしといったところだろう。最新の解像度を欲張らなければ、DirectX 11世代のゲームにおいても、しっかりしたパフォーマンスが期待できそうだ。
Futuremark 3DMARK | ||
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Fire Strike | Fire Strike Extreme | |
3DMark Score | 3413.0 3DMarks | 1232.0 3DMarks |
Graphics Score | 3962.0 | 1327.0 |
Physics Score | 4335.0 | 4334.0 |
Combined Score | 1449.0 | 473.0 |
Graphics Test 1 | 19.5fps | 9.03fps |
Graphics Test 2 | 15.4fps | 4.24fps |
Physics Test | 13.8fps | 12.8fps |
Combined Test | 6.74fps | 2.2fps |
国産ゲームベンチマークで実際のゲームでの性能を見る
最後に、国産ゲームでのベンチマーク結果を見てみよう。今回は、「ロストプラネット2 ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」「ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版」の3種類で数値を計測した。「ロストプラネット2」は若干苦手とするものの、ゲームを楽しめる30fpsはしっかり超えてきている。「ファイナルファンタジーXIV」では、低解像度は"非常に快適"、高解像度でも"とても快適"となっており、安心してお勧めできそうだ。「ファンタシースターオンライン2」の結果も同様に、低解像度で快適ラインを大きく超え、高解像度でも限りなく快適ラインに近い数値が確認できた。
ロスト プラネット 2 ベンチマーク テストタイプB (DirectX 11) |
1280×720 | 47.0fps |
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1920×1080 | 41.0fps | |
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 |
1280×720【最高品質】 | 8754 |
1920×1080【最高品質】 | 5076 | |
ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版 |
1280×720【設定5】 | 10749 |
1920×1080【設定5】 | 4803 |
AMDモデルの消費電力をワットチェッカーで確認
ゲーミングPCといえば、電力を大きく消費する印象がある。長時間ゲームを遊ぶというユーザーにとっては、消費電力も気になるところ。ワットチェッカーを利用して、実際のワット数を調べてみよう。Windows 8.1のアイドル時の最小消費電力、実用環境での参考として3DMark実行時の最大値、最も高負荷な状態の参考として「OCCT」実行時の最大値の3種類を計測した。結果としては40W~205Wという範囲になった。アイドル時には大きく消費電力が下がり、ピーク時でも実際には200Wを超えることはほとんどなさそうだ。
ワットチェッカーによる消費電力の調査結果 | |
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Windows 8.1アイドル時(最小) | 40W |
3DMARK実行時(最大) | 181W |
OCCT実行時(最大) | 205W |
プリインストールソフトは必要最小限のもの
プリインストールされているソフトは「CyberLink Media Suite」「Cyberlink PhotoDirector」「ファイナルパソコンデータ引越し9plus」「マカフィー・インターネットセキュリティ」といった一般的なツール類だけだ。ほとんど素のままのWindows 8.1に近く、動作を重くするような要因は見当たらない。また日本最大級の動画配信サービス「U-NEXT」の30日間無料チケットも付属するので、興味のある方は試してみるのもいいだろう。
プリインストールソフトは最小限に抑えられており、スクロールせずともアプリケーションを一望できる |
動画や写真、音声の再生・編集、DVDへの書き込みや編集が行えるマルチメディアソフト「CyberLink Media Suite」 |
写真の管理や、色・明るさ・トーンなどの高度な編集、RAW現像が行える「CyberLink PhotoDirector」 |
古いPCから新しいPCへのデータ移行をサポートするソフト、AOSの「ファイナルパソコンデータ引越し9plus」 |
コストパフォーマンスの高いライト~ミドルゲーマー向けPC
「NEXTGEAR-MICRO am510SA2」は、円安によってPCパーツの価格が高騰しているなか、9万円を切る購入しやすい価格を実現している。本機は、一部の低価格帯ゲーミングPCのように、性能がプロセッサに偏重することなく、非常にバランスが取れた構成となっている。このプロセッサとグラフィックスのバランスの良さこそが、AMDモデルの特徴ともいえるかもしれない。ゲームのみならず、動画や音声、画像編集でもGPUが使用される機会は増えており、プロセッサとグラフィックスの両方を駆使しての作業にも、本機の性能は活きるはずだ。消費税増税を間近に控えた今が、古いPCのリプレースやゲーム用PCの購入を検討する最後のチャンス。コストパフォーマンスを重視した買い換えを考えているならば、「NEXTGEAR-MICRO am510」シリーズの購入をぜひとも検討してみてほしい。
標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | NEXTGEAR-MICRO am510SA2 |
CPU | AMD A10-7850K APU |
メモリ | 8GB PC3-12800 DDR3 |
HDD | 1TB SerialATAIII |
チップセット | AMD A78 FCH(Micro ATX) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
グラフィックス | AMD Radeon R9 260 |
OS | Windows 8.1 64ビット |
LAN | ギガビット(10/100/1000)LAN |
インタフェース | USB 3.0×3(前面×1、背面×2)、USB 2.0×4(前面×2、背面×2) |
サイズ | W196×D430×H417mm |
ディスプレイ | - |
価格 | 89,880円(税込) |
上記スペックは、あくまで構成の一例だ。BTOを駆使して、ぜひ自分好みの一台を作ってみてほしい。
価格・構成については、2014/3/3(記事作成日)現在の情報です。最新情報についてはマウスコンピューターのサイトにてご確認ください。